カテゴリー: electro

無から題を

…導き出すのは不思議なものである。

無から、ゼロを。0からなら1を何度か飛び越して何かしらの0へ。それなら簡単そうだ。
が。

物事は、思いつかないときは、思いつかない。

忘れてる時は、思い出さない。

だが、だんだん思い出したり、砂浜の景色のように、移り変わってくるから不思議である。

かくして、6月上旬には言葉も題も、かたちのかけらもなかった詩に題がやってきた。

“Trojan Wheel”

トロージャンといえば、SKA やんね!? という人が一体どれぐらいいるかわからないが、
今回はスカでもレゲエでもなく。

Trojan とはトロイ人のことだ。ホイールは。ご想像に委ねますよ。

詩はあらためて こちら に。録音中。

ジャケットどうしようか

タイムキープ

5月末に出した、今のところ最新作の「シナモンニッキロール
聴いてお気づきかどうか、この曲はテンポが一定してません。

イントロや間奏、二番、展開、最後、など、早ぉなったり遅ぉなったり
してまんねん。

DAW で作られてる今の音楽はほとんど BPM が一定なのだけど、本来コンピューターってもっと色々なことができる。

僕の好きだった音楽も、たいがいテンポは走ったりもたったり、時にはイントロからAメロで既に全然違ったりしてたし。

そんなわけで、今回はあえて、テンポをコロコロ変えてみたのでした。

じゃぁ一定がダメなのかというと、そんなこともないと思う。一定のクリックには安定性とか、アレンジや差し替えの簡単さとかの他に
○●とか×△とか理由が…

あるんだよ、ね?

そのへんは、みんながこれからも考えていくところかもしれないっね。

こちら日曜カーペンター

先週末は日曜大工

今週末はその成果をようやく使えるかというところ

机の下のキーボードフック。
スライダーなんていいものじゃなく、単純にひっかけてるだけで、早速一度落下してる。
それでもとても有難い。やっとフルサイズの49鍵が膝の上に来て、いつまでも鍵盤楽器を弾けない言い訳がなくなった。

もう一つ日曜大工は

虫除けの網を扉につけること

マジックテープとマグネットを使ったもので、意外と簡単にできてよかった。

中国製品のアイデアに既に日本は追いつけてないというか、もうかなり引き離されているのでは?
変な翻訳日本語を読みながらもそう思う。自動翻訳でどんどん回っていく世界。

—-

そんな中 大昔のファイルが今の Mac では読めなくなっているという現象に出くわす
恐らく OS (Catalina) の仕様変更だろう。
救出に古い OS (El Capitan) の MBP 含めて、4台で文字通り四苦八苦する。

頼みの古い MBP はアダプターを繋ぐと熱暴走して使い物にならない。
バッテリーの不具合らしいが、逆にバッテリーで使うしかない。トラックパッドも反応しない。
またバッテリーが膨張してきたかもしれないが、こいつはもう何回もバッテリー交換したからな。
よく頑張ってくれた。最後の仕事だ。

1994年から果てしなく続くファイルを復旧していく。

数えきれない曲のデータ…殆どはモチーフやグルーヴの断片だけど
そろそろこれらも整理しなければ。中には意外としっかり作ってるのもあったりする。

確定申告かよってぐらい大変な作業。ぜんぜん週末じゃない。

—–

コンピューター触っていると本当に縮こまってしまうので、
ときおりそんなことは忘れて、身体で楽器に触ったり歌う時間を持つようにしている。

音楽やる人としては当たり前のことなのだが、

2021年現在、これは何の競争でもなく、自分のために、だ。それが一番、大事な向上心だと漸く気づいている。

皆さんの前で何も披露できないのが、残念だ。
だが。だからこそなのだ。


これはいうまでも無く、金土日曜をひっくるめて「日曜」とした日記。

自分もこれから、金藤日曜の化身ということにしよう。
内省的なきんどーちゃん。そんなんいるのか。

鴨川つばめ先生にいつか一目。

water

汚染水は途方もない問題で
黙ったり煙や金をまいて
逃げたいのは政府や広報の人達だけじゃない

だけど難しいからこそ
ごまかさずに答えを見つけられるように
ちゃんと報道し
ちゃんと考えさせてほしい

うやむやに海に流し
ゆるキャラ作らせるような国に
オリンピックの資格なんてないでしょう

汚染水は完全にブロックしてると言い張って
招致したのだし
その名の通り
東京に電力を送るために
はるばる福島に建てたのだから

そして津波による電源喪失の可能性を
事前に指摘されたとき
それはあり得ないと
対策を怠った人物が
再度 再度 再度

裸の王様になろうとしているのだから

無言の枠

昨年のこの日を最後に、僕は電車に乗っていない。

色々な演奏仕事が止まったあの時から、
あれほど使った東海道線も新幹線も疎遠になった。
徒歩か、車か、自転車か。

その判断の正否は、さておくが、
この事により、僕は現在の駅の状況を知らない。
もっと具体的に言えば、構内の広告の状況を、だ。

これが何かおわかりか。

2011.6.6 撮影。

JR 浜松駅階段正面にある、大きな広告スペースである。
ここは、電車を降りた群衆が、必ず正面に見る位置にある。
最も効果の高い枠だ。

ここには何があったか。

中部電力の、浜岡原子力発電所の宣伝広告だ。

あの原発事故以来、広告は撤去され、ずっと無広告になっている。
少なくとも、昨年の3.11ではそうだった。今は、わからない。

無広告にはなったが、知る限り、広告主が変わったことはない。

つまり、ずっとここは空白で維持されてきた。

意味はおわかりか。

長年の維持費だけでも相当な額だろう。
損得を精査して、意図的に残したことがわかる。
ほとぼりがさめるまで。

ほとぼりがさめたら。どうするのか。

10年は長く、また、瞬く間でもある。
持続可能エネルギーへの転換には、短かすぎるのか?

人の記憶はどうだろう。

事故の収束には何十年、放射性廃棄物の処理には何万年かかるだろう。

明滅するニュースはいつまで続くだろう。

人々を統治するのが難しいのは、僕でも想像できる。
される側であり、主権者の一人である、僕でも。

でも、嘘で制御するエネルギーを、大事にとっておく価値は、

ない。

そう思います。

ずっとそう思ってる。
子供たちのポスターコンクールを見た、あのときから。

bandcamp 305

よこくの通り、bandcamp で数曲リリースしました。

Blinking News

これまでの路線と違うと思うかもしれませんが、初心にかえってロックです。
元旦に、思いつくともなくメモした、アコースティックベースと口ずさみのフレーズを膨らませ、作っていきました。
録音したのは Rick 4001 ベースにガットギター、サイレントギター、Negi のドラム。ドラムは… 続きはまたいつか。
歌詞 は僕が見聴きしてきたものごとを、再解釈したり囚われたりひっくり返したり。
これもいつか、ね。

Atto Iu Ma Ni (twenty-one)

後半に を足し、ギターのバランスをもう少しフィーチャーし、リズムも。おわかりでしょうか?
こちらは敢えて、アコースティックサウンド + 808系ドラムマシンの単純な構成にしてたのだけど、サビはもう少し変わってもいいかなと思い、別のエレクトロドラムを足したり、シェイカーを振ったりしてみました。

この曲は完全に生でやるのもいいと思うし、弦や管が入ってもありだと思う。将来的に思いついたバリエーションも、作っていくかも、しれません。ともあれ、あっというまに近づき、過ぎさる、何かです。

よこくの太陽

これは、river silver [side a] 音源と同じトラックを、少しだけバランスやミックスを変えました。といってもベースと声だけなんですが。
この曲に一時はまってくれて、新幹線の車両で JK 君と何回も歌っていたという Charm 君が、アルバム音源のバランスがどうもイメージが違う、みたいなことを、もの凄く遠回しにちょろっと言ってたのを、僕は忘れておらず。今回はどうかなぁ?

みつかったぞ

もう一つ river silver [side a] の音源で、こちらは前回と全く同じです。初めて bandcamp を訪れた人のために、挨拶も兼ねて、代表的な芸風として公開しました。とはいえジャケットは悩みに悩んだ結果… 一応、この動物はリバーシブルになっており…

river silver のリメイクは、暗礁に乗り上げていますが、
時計をひっぱりだせ・ひかり・chime あたりが変わると思います。

まぁそんなことはさておいて。

bandcamp は、March 5th いっぱい、bandcamp Friday としてアーティスト還元をやっています。
これを書き終えたころには3/5は終わっていそうですが、
実は米国の太平洋時間に開催されているので、明日の夕方5時までなのです。

無料で試聴もできるし、サブスクと違って非圧縮音源も含めてダウンロードできます。
ぜひ聴いてみてください。もし気に入ったら、ご購入よろしくお願いします!

これからも、DIY 音楽家ですが、生きてる大事な時間をみつけて、音楽を作って発表していきたいと思います。

皆さんよい週末を.

すぱいらる

といっても青山にあるビルのことではなく、

これ の続き。MPB のことを書きたいがまた MBP。

どうやら、Macbook Pro 16″ のファンノイズ爆奏は、
AMD Radeon Pro グラフィックボード (discrete GPU = dGPU) を使う時点で必ず起こるようだ。

外部ディスプレイに接続する = AMD グラボに切り替わる = dGPU が発熱 = ファンが高速回転

内蔵の(どっちも内蔵だが) Intel UHD Graphics (integrated GPU = iGPU) で使う以上、発熱レベルはたいしたことはなく、ファンもとても静かだ。
だが外部ディスプレイを iGPU で賄えない。「外部ディスプレイは dGPU で賄う」という想定で、漏れなく過発熱になっているのなら、設計ミスでしょう。

何度失態を繰り返す、Apple。

この MBP はヒンジの部分、MacBook Pro ロゴがある部分に、本体からの隙間がない。
排熱口は背面、斜め下向きに空いているが、これだと熱い空気は抜けていかない。
底の左右に、指を切りそうなぐらい大きなスリットがあって、ここから吸気はたっぷりできるが、上向き排気がないのはやはりおかしい。
防水か? んなわけがない。スピーカーの音に影響か? これはあるかもしれないが、優先度が違うでしょ。

2015の Retina MBP、これもファン回転は酷いモデルだが、ヒンジ部分には沢山隙間があった。
今見ても、デザインはこちらの方が圧倒的にかわいい。ポルシェみたいだ。

このやり方を、2019モデルの底面スリットと組み合わせれば、かなりエアーフローは改善したと思うが、どうしてそうしなかったのだろう。


MBP – Música Popular Brasileira のことはきっといつか。

つながるかきるか

榎本幹朗さんの『音楽が未来を連れてくる』はとても内容が濃く、また示唆に満ちている本で
早く最終章までたどり着きたかったが故に約600ページを3日で読み、それによって頭に入りきらないところがあったり、また最終(現在と未来)についての感想がもやもやしているのではあるが。

Sony や Apple や Napstar や Spotify の神話はさておいて、
…ていうか、面白いし、極める者の生き方に触発はされるけど、僕は生粋のアンチソニー。

ピンと来た一つは、SNS やサブスクの「おすすめエンジン」のところだろうか。

僕にとって、SNS やサブスクのどこが胡散臭いかというと、勝手に誘導してくるところだ。
しかも、その誘導具合がことごとく、あまり気持ち良くない。

twitter 広告で鬱陶しくないと思ったものは一つもないし、Yahoo も Google も同じだ。
世の中の経済の大きな位置を占める「広告モデル」とやらが、僕はどうも合わないらしい。

人にやられても、アルゴリズムにやられても、同じことですわ。

…とまぁ、桑野信介並の厄介な性格を持った僕であるが、ともかくこのエンジン開発と音楽配信やサブスクは深い関係になるようだ。

Twitter のタイムラインを見ていると自分と同じ意見が集まって、それによって分断が進む、
311以降の日本や、トランプ以降のアメリカでも大きな問題になってますよね。

SNS 離れや浮き沈みの一因でもあり…

だから、音楽も同じことを孕んでる。

また、テキストや写真のように、自分の脳を働かせれば瞬時に判断できるものと違って、
音楽はある一定の時間を委ねないと、好きか嫌いかわからない。

まぁだからこそ、いくら時間があっても足りないので、自動化が進んでる。それもわかる。

で、一瞬で良さがわかる音楽、確かに(いっぱい)あるのだけど、
それを商売として求めた結果、どうなったのか。5秒でサビを始めなきゃいかんとか、違うでしょ。

だからじっくり判断したい。音楽ぐらい自分の気分で判断させて欲しい。
プッシュせず、放っといてほしい。もっとうまく、騙して欲しい。
それになんか、iTunes のシャッフル時代の感動が、AI リコメンにはまだないような気がする。

ミュージシャンによるキュレートや450次元の解析って言われると、すごいな、とも思うし、
これがたとえば本邦でいう、あの音楽番組だったりするのかな、とも思う。

でも、キュレートってきっかけだし、解析がすごいって、それだけで陶酔するわけにもいかんよね。

いずれにせよ、勉強になる。深いです。

深いよ。だからって、そこでほっといちゃいかんな。

記譜と記憶

楽譜って間違ってることが多い。

出回ってる、ミュージシャンが頼りにしてるやつ。
Realbook も、iReal Pro も。

最大公約数だから、採る側も細かいところに構ってられないから、
そもそも作り手や弾き手は、楽譜になることなど考えずに耳と感覚を頼りに音楽を作っているから。

いろいろな理由はあるが。

譜面を鵜呑みにせず、耳で採ると発見の連続だし、それが一番だったりする。

しかしそれだと忘れてしまう。自分用に改めて譜面にしたりする。
その作業で弾くことを忘れてしまったりする。

解決策としては、体と頭で理解し、積み上げていくしかない。
一番遠回りだが、一番近道。


そんなことが頭にひっかかりつつ、寝る前に時里二郎さんの『名井島』を読む。

とてもシュールで、もとより理解を超えているが、ふっと同期する。

「島のことば」のごとく、
ぼくらの記憶は、抹消しきれなかった、だれかの記憶の上に書かれているのだろうか。
消去ヘッドのいかれたカセットテープのように。

デジタルファイル転送できないもの、ブレインインターフェースの動作しないもの、
リアルタイムで交換するしかないもの。

音楽はそのひとつ。

くろいまど

空き時間に部屋を整理。

あの禁音部屋…とは違うが、ここはとても小さい。

手始めに、仕事相手からずっと借りていたモニターをお返しし、
自前を買う。モニターといってもディスプレイの方。

机が渋滞し、鍵盤も窮屈なのでトレイの自作を思うも、
角置き専用の特殊な机で工作が難しい。ふと、机の下に鍵盤を配置できたとしても低すぎることがわかり、潔く諦める。
ピアノの白鍵の表面は、床から75cm。机にキーボードを置いても75cm。同じ方がいい。

モニターもトレイも何年も悩んでたが、さっさと決めた方がよい。
マイペースに行きたいなら、余計に時間が大切だ。

代わりにモニターアームを買う。これなら机を広く使えるし、
首や肩の負担も減る。

このモニターは、USB-C 接続だけで MacBook に給電もできるので、とても助かる。
言うことなし、と言いたいが、完璧ではなかった。

MacBook Pro、16インチモデルは、外部ディスプレイに繋ぐと突然発熱し、ファンがぶん回る。
煩くてしょうがないから、録音の時には本体のディスプレイしか使わない。すると嘘のように静かになる。

これは僕だけじゃなく発売当時からずっと言われてることだし、先日 maba くんも言ってたから、やっぱ不具合なんだろう。
Apple が認めるとは思わないけれども、フラッグシップモデルでこれって、ちょっとないよな。

ファームウェアで解決だろうという話があったけど、その後何も聞かない。
たぶん M1 Mac や Big Sur を優先して、近過去はすぐに切り捨てなのだと思う。
レジェンドは大切に、レガシーはないがしろ。何かの縮図だ。*

と、文句を書きつつも、これはなんとかなる。

ところがもうひとつ、USB-C の同時給電、やはり落とし穴があった。
Audio I/O からスピーカーで鳴らすと、ノイズの嵐。なぜか、ヘッドフォンではノイズレス。
電源分けてるのに、グラウンドループか。

試しにディスプレイの電源を落とすと、ノイズは消える。完全に USB PD のせいだ。
昔から、新幹線で iPhone を充電しながら音楽を聴くとノイズだらけになったりしてたから、
だいたい予想はしていたのだが、このモニターは何の対策もできていないようだ。
一番信頼していた、日本製。

仕方ないので、巨大な白いアダプターを復活させる。ノイズは消えた。

いつまでたっても、何かしら欠点があるシステム。でもこれでやっていこう。



* MacBook Pro の熱暴走については このサイト が一番はっきりしてる。
排熱設計の欠陥。だから eGPU を買えば解決って、完全におかしなスパイラル。

リコールにするべき。

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