カテゴリー: record

ミラをのぞむ

曲の題

タイトル。名前。
これって重要です。

クリエイティブで、
独創的にも普遍的にもなれるとこ。

「さくら」っていう曲がこの世にどれだけあるか計り知れないし
“quiet storm” っていう曲も結構あったりする(しかもジャンル名ともされている)

でもそれぞれ違う。

僕はごくごく普通の題をよくつけるけど(あかりをつけたら、とか)
変な造語もよくつけます。

「サイドミラ」もそのひとつ。
アルファベット綴りがいろいろありえるので、
便宜上、”side mira” としてあるけど
mirra でも mila でもよくて、さらに前の方も違うかも、と思うことがある。

日本で僕らが使い、認知している言葉と音と事象
これらは海外だと全く違う意味だったりする

音楽やってる身としては、把握できる言語が限られていても
アンテナにひっかかった部分はやはり気になるし、
聞き違いはあかんやろ、いや、それが大事やろ、
あるいはそれこそが世界には必要じゃないのか?!
空耳から違う価値観の扉を開くってことが!
ぐらいに、誇大妄想してしまうところ
(厚かましい…日本語詞もまだまだなのに)

ようするに自分自身もよくわかってない、ことばと音を
あとから再発見してるわけです。いつも


「サイドミラ」は、もちろん車のサイドミラーから来てるけど
それだけじゃなくて、「ー」を切ることで屈折し、変化する。

水から跳ねたウオのように。

跳ねた瞬間にトンボ (dragonfly) に捕まるかもしれないし、
着水地点を間違えるかもしれない。上がった時は昼だったのに着水したら夜だったり。

「ミラ」を、複数の綴り含めて調べると色々なものごとを指している。
カナダで AI を研究してる機関 Mila
ロシアで「可愛い」という言葉 Милая
アナトリア半島にある宿泊地 – 日本の「お手玉」の起源はアナトリア半島という説がある – 偶然
スペイン語だと「ほら見ろ」 Mira
日本だとダイハツの軽自動車がミラ
宇宙だと鯨座の変光星の名前がミラ。
ガンダムだとスペースコロニー「サイド」をミラーに、という愚か極まる兵器もあったっけ。この場合は side であり、cide(書くも悍ましい意味)とも言えてしまう。

今読んでいる山崎佳代子さんの本によると、セルビア語 の mira は「平和の」。
2,000年の間に115回もの戦争に巻き込まれた国。ベオグラードはこれまで44回も破壊された街。
気が遠くなる。

そのうちの一つ、大トルコ戦争末に周囲の大国たちが円卓会議 (round table) につき、1699年に講和条約を結んだスレムスキー・カルロウツィ(カルロヴィッツ)
そこには kapela mira(平和の聖堂)があるという。

あるばむ 24

ようやく、アルバムができました。

5月ごろから準備し、7月から3つのシングルを先に出して、アルバムへ…
という壮大な計画だったのですが、途中で久しぶりのライヴや制作の手伝いが入ったりで小休止、
10月になって、入れるつもりだった曲が相次いで「これじゃない」メッセージを出してきて
6曲外して新たに書き加えたり、結構大波のあったアルバム作りでした。

11月になり、4曲もシングルで出したんだから、あとは余裕やろ、と思ってたのに
そうもいかないものです。

結果は9曲入りの30分。
自分の中では6曲はシングル、2曲はシングルB面、あと1曲もハマれば無限リピートできる(ん、これが一番いいのかも)ぐらいの作品になりました。

そうやって大口を叩きつつ、これって人に聴かせていいのかな、とびびりまくるのが
小心者のサガなのです。

結局リリースは 12.xx に。
年明けにする手もあったけど、やはりこれは今年の音楽であり、ことし自分だけの中から解放(リリース)してあげたい。

なぜなら、来年は何が起こるか、それはわからない。
ここ数年知ってしまっているから。僕だけじゃないですよね。

その時はそのときにできることをするしかないだろう。から。

続きは、また記します。

よき日を。よき夜を。

lullaby

今日リリース
大橋トリオ最新アルバム
GOLD HOURS

“lullaby” の
日本語詞を
かきました

マイキー
Michael Kaneko の
英語原案に
僕の日本語という
共同作です

自分だけで自由に作るのもいいけど
こういう形って実は
方向性が見えて面白く
結果的に世界が広がるんですよね

機会をいただき感謝

曲 演奏 アレンジ 歌 音作り
自然にすっと入るけど
聴けば聴くほどすごいのは
相変わらずです

広く聴かれますよう

ゆみはりつきよ

2024.10.23 release

ゆみはりつきよ / Ray Kondo

こちらはあいにくくもりぞらですが
明日は弓張月、すなわち半月、下弦の月です。

半月には不思議な感慨があって、たとえば上弦は夕方の6時とか、いい時間にふと空を見上げると真上にいる。
逆に下弦は、夜更かしするとようやく昇ってきて、南中するかという頃に消えていく。

形も不思議で、円と直線が一緒になってる。
さながら、弦を張った弓のごとし。
弦楽器を弾くものとしては、なんかぐっとくる。

しばらく、あまり録音で使わなかったダブルベースを
今回は左と右、指弾きと弓弾きでダブルに奏でました。

秋に合う曲だな、と思いますが
つくったのは初夏で、7月のライヴで一度だけ演ったのです。
そのときと、少しだけ歌詞を変えています。

月が語りかける相手が、違うんですよね。
もしわかる方は(スーパーレアですが)
記憶と比べてください。

今回もジャケットアートワークは nakaban さん。
アルバムまで、僕の音楽につきあってもらえて、
なんとも贅沢です。

配信リンク

リリースニュース&セルフライナーノーツ

アフロアルバ


2024.8.21 release

アフロアルバ / Ray Kondo

アコースティックベースの弾き語りをコアに
鉄琴やカリンバやトライアングルや…でこしらえた曲。

短いことばでつづった、どのようにもとれる、ひらがなの歌詞です。
近い人にも遠い人にも、届くといいな。

アートワークは前回に続いて nakaban さんの画です。
恐竜のような、錨のような…これはなんでしょう。

この曲のイメージは色々あるんですが
その一つは
UFO が砂浜に不時着して、
人類が送った宇宙船もついに見知らぬ星に不時着し、
互いに近づいたら
音を奏で出した
…とかね。

https://friendship.lnk.to/afroalba_rk

ふるえること とめること

morning dew

今回からディストリビュートに入ってもらった FRIENDSHIP. さんのおかげで、今までとはダンチに広い人々に聴いてもらえている。

嬉しい事です。Ray Kondo を聴いてくれる人はレアメタルだ、というのは、変わらないんですが。

ともかく、今までよくやってきたように、リリース前日にまだ録音してたり、近所に何かを撮りに行ったり、というペース配分ではできないことが、インディーの世界にもたくさんあるのだ。
今年後半もがんばっていこう。

この曲自体を作ったのは結構前で、それだけに自分の中で歌の内容はかなり熟成されている。
抽象的なうただが、いく通りかの解釈をしている。おそらく聴いた方は、また別の解釈をされると思うし、そう願う。

そのうちのひとつを、こちらに 書きました。

こう暑くては曲の解釈もどうも、ムズカシイんじゃないか、やっぱリリースの季節を間違えたんじゃないか、と余計な心配をしてしまう。けど。

peace.

ガゼルのように

「街のロンド」をじっくり振り返る間もなく、次のことが進んでいる。

同じペースで続ける事、の大切さを知りつつも、やらなければならないこと、忘れていることが多い。
それらをやれるのは、自分でしかないのだ(どの程度やれるかはともかく、自分の人生ですからね)

とまぁ、暑さでおかしくならないように、ガゼルのように、過ごしている。アンテロープのように。

水はうたいます

“morning dew” のジャケットをお願いした、画家の nakaban さん。
これは、まど・みちおさんの詩と nakaban さんの絵による「水はうたいます」
おふたりの作り出す渦がすごいことになってるんですが、中でもこのめくれてる右側ページの絵が、涙が出るぐらい好きで。

4月に大磯の SALO ではじめてお会いし「一緒に何かやりたいです」とダメ元でお話ししたら、どういうわけか「やりましょう」と即答してくださって。
驚いたのなんの、その後ひやひやしつつ家に帰り、それから FRIENDSHIP. さんにこのシングルリリースの話をいただいたので、思い切ってお願いしてみました。

(細かい経緯はちょっとだけ端折っています)

絵については
言葉と音を提示して、あとは完全にお任せ。

すごいです。

無意識に到達する芸術家 – その領域で、僕の音楽はどこまで響くことができるのか。
nakaban さんからの絵、そして便りを大きな励みに、曲を作っていきます。

これからも、お楽しみに。
アルバムは秋にリリース予定(目標)です。

morning dew

2024.7.17 – digital release
jacket artwork by nakaban

雫からかたちをかえていく水滴のたび
そしてあくびのはなし

画家そして絵本作家の nakaban さんが、素敵な、そして謎めいたジャケットを描きおろしてくださいました。

配信リンク
Apple Music, iTunes, Spotify, Amazon, etc.

リリースニュース
ちょっとしたセルフライナーノーツも書かせてもらいました。

igamono

拙者は伊賀は桑町の生まれ。だそう。

なにしろ記憶がない。生まれて数ヶ月で近江に越したよう。

先祖は甲賀系なので、いずれにせよ忍者にはゆかりがある、と思い込んでいる。

普段、極端に運動神経が悪いのは、何かの間違いだろう。

常滑でのカフェ公演の後、西に向かう。

三重に宿を取り、翌日は菰野町から甲賀を経て、伊賀へ。

いなべのみずべが、とてもうつくしい。

いつもの nest。この後帰り道に、鹿のお尻と後ろ足を見る。撮り逃す。

どこでも飛び出し坊やがいる近江国、甲賀では忍び坊や。蛍光色で全然忍んでないのだが、黄色は意外と保護色になっているのかもしれない。

この後伊賀に入る。

俳聖殿の巨大さに驚く。木々から全貌を現すと、右後方にはお伴のごとく、避雷針。
そりゃ、これに雷落ちちゃたまらないわけだが。

芭蕉翁
おともせしかな
雷電針

なんと、子供の頃部屋に飾っていたのと全く同じ三角ペナントが、まだ売られている。
変わったのは消費税だけ。


そして富田林へ。

台湾から来日している Cicada をどうしても観たかったのである。

すばるホールでのプラネタリウム音楽会。すばらしい。

常滑でたくさん鹿の剥製を見、菰野町で森に飛び込む鹿を見て、

シカーダを堪能する。オヤジ冥利に尽きる。

(ただし cicada とは蝉のことである)

Cicada のメンバーに、プロモーター、ハーモニーフィールズ小巌さんのご厚意で挨拶させてもらう。

映画「ある男」が TV 放映されているのを隣の部屋で聴いてて、「この音楽は… Cicada…?」と思ったらその通りだった、という話をしたら、とても喜んでくれた。(僕はこの映画の予備知識がなかったのですよ)

才能あふれる若者たちの前途に期待。日本もだが中国でも公演され、これからも文化の架け橋であらんことを。

帰路、日本非売品の CD “White Forest” をリピートしながら、雨のドライブ。最高。

この旅の唯一の心残りは、水口かんぴょうが手に入らなかったことである。

それで甲賀に寄ったというのに。

(実際の日付に公開日を変更しました)

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