カテゴリー: record

わすれがたみの11月

敬愛する詩人・ヴィジョンアーキテクト・音楽家の
音羽信さんからご連絡。

なんと、晴れ豆でライヴらしい!

確か前回は ’08年1月20日
横浜・日ノ出町のグッピーだったと思うので (こういうときにブログは役に立つ)
15年近くになりますか… *

「日本のアシッド・フォークの名盤」とされる『わすれがたみ』の再々発記念、ということらしい。

アシッド・フォークというのはマーケティング用語的なくくりでもあるけど、
僕も実際そういう音楽が好きだし、これは大好きなレコードだ。
前回ベースを弾き、今回はギター担当の西欧くんから教えてもらえたのがきっかけだった。

言葉、世界観、空間性、いきかた。

音羽信さんとしても、もうひとつの活動名義、谷口江里也さんとしても
僕はこの方に大きく影響を受けていて、折に触れてヒントをもらう。

当日、うかがえるかはまだわからないものの
関東にいる方は、ぜひ、ですよ。

11.15 晴れたら空に豆まいて

* その後に『OTOWA SHIN 2』リリースライヴもされているので、12年ぶりとのこと。その時は逃したんです… 伊藤大地くんとその話をしてみたかったな。

矢野さん新作

ベースで参加した矢野誠さんのアルバム、改めてお知らせします。

– 公式情報より –



ミライのキオク/矢野誠

2022.11.23 disk union MYRD150

矢野誠、ボーカル入りポップス・アルバムとしては22年ぶりのソロ・アルバム。

詩人の谷川俊太郎、﨑南海子、岡部知子や、白神直子、さらにZABADAKの小峰公子の作詞陣に、演奏は、矢野誠のピアノとキーボードを中心に、ひらたよーこ、狩野和世、白神直子のボーカルと、パーカッション関根真理、ドラム大光亘、ベース近藤零によるギターレスのシンプルな編成で、似たものが何ひとつない、どこにもない音楽が出来ました。

[矢野誠]
作曲家、編曲家、プロデューサー、ピアニスト。70年代初めより、鈴木慶一、細野晴臣、松本隆、筒美京平らと活動。72年、いしだあゆみ、南沙織、ブレッド&バターなどの作・編曲者としてデビュー。以降、喜納昌吉、吉田美奈子、矢野顕子、南佳孝、石川セリ、あがた森魚らを手がけ、新たな音楽シーンを開拓。井上陽水、ムーンライダーズ、ユニコーン、サニーデイサービス等、多くのアーティストのアレンジ・プロデュースを手がける。90年よりソロ活動を開始。


矢野さんはプロフィールのように、とにかく関わられた人が多彩なのですが、
他にもまだまだ。小坂忠さん、生田敬太郎さん、布谷文夫さん、亀渕友香さん、岸田今日子さん、チャクラ…
なのに、ネットで紹介しようにも、配信されている名盤がまだまだ少ないのが残念です。

YouTube 色々探せば聴けますが…

そもそもの発端である日野原幼紀さんの「螺旋時間」
いしだあゆみさんの「ファンタジー」特に M2, M3
広田レオナさんの「LEONA」
今「みんなのうた」で再放映中の「ショボクジラ・チビコブラ」

この辺は聴くと世界変わります。

配信されているものでは鈴木茂さんや南佳孝さんはもちろん、ブレッド&バターのライヴ、
PANTA さんの「KISS」(ちなみにジャケは Punch Brothers の2015年作を思わせ、共にマグリッドがモチーフか…というか P. Brothers のは Magritte そのものですね)
それになんといっても矢野顕子さんの Japanese Girl の「へこりぷたぁ」の驚異的なアレンジでしょうか。

かっこいい音楽がいっぱい、不思議なのは、たぶん矢野さんのアレンジはその後に研究し尽くされているだろうに
そういうことではない、響きがあるんですよね。

もちろん、矢野さんのこれまでのソロも素晴らしく、味わいが滲み出ています。
中でも「あむ 〜 Chorusing」で受けた衝撃は忘れられません。

今作は公式にもあるように、とてもシンプルな編成。
僕のベース、特に5弦フレットレスでストーリーが豊かになっていれば、嬉しいです。

いかさまだん

今週はたくさん Apple Music を再生してもらったようで
ありがとうございます。

さて、昨日の夕方からは Bandcamp Friday
今日の16時まで開催されています。

アルバム Lapis Lazuli とその中の曲達
その他数々の DIY songs

無料で全曲試聴できます。
もし気に入ったら、お好きな値段でご購入ください。

bandcamp では全曲、ページから歌詞表示もできます。

ラピスラズリに収めた曲は、昨年の今頃に書いた
いかさま団ラピスラズリ
という三篇の詩を基にしています。

いろいろな捉え方ができると思いますが

今、タイムリーかもしれないのは

ラピスラズリ3 でしょうね。


* 追記
このアルバムは近日ストリーミングリリースを予定、それに伴ってバージョンアップします。
すでにご購入された方には、新旧版共に提供いたします。

コインランドリーの

トーキンブラザー feat. flexlife

何千回再生された、とお知らせが届く。

flexlife の二人が参加してくれていて
自分の中でも、すごくいい曲。

数字の多寡はさておいて
メディアでもSNSでも発信のない自分の音楽を
不特定の人に聴いてもらえるのは感謝の至りです。

そしてりえちゃん、けんさん
素晴らい歌とギターを、ありがとう。

ところが現実は水をさすもので
このアルバム、配信期限が近づいており
このペースだと一旦配信は終了し、
ディストリビューターや形態の変更など、仕切り直しが濃厚。

数千回では運命旋回せず。数万回が揃えば満開かもね。

CD盤の方はまだあるようなので、ぜひこちらからどうぞ。
枚方蔦谷書店

セカンド詩集 “flat five” 掲載詩五編に基づく音楽と
ファースト詩集 “river silver” 掲載の「トーキンブラザー」のコラボバージョンを収録した

FLAT FIVE & talkin’ brother

という、2019年のミニアルバムです。

Big Brother & The Holding Company にかけてるわけではないが
ちょっと斜めなお喋り兄弟、という感じ、かな。

ミライのキオク

リモートで参加した矢野誠さんのアルバムが完成し、リリース決定しました。

僕はバンドサウンドにベーストラックで加わる、という形態でしたが
久々にバンドで演奏したかのようで、とても楽しかったです。

70年代からアレンジャー、コンポーザー、プロデューサーとして
日本の音楽を彩り、引っ張ってきた矢野さんは

ストリングス、シンセ、アフリカン、ゴスペル、鼓や琴…といった変幻自在な編曲だけでなく、
さまざまなシーンをつなぎ合わせ、多くのキーパーソンを世に出してきた人でもあります。
鍵の中にある、本当の鍵、とでもいうのでしょうか。

人々を率い、つなげ、あるいは独り道をいく。音楽が服を着ているような人。
いつまで経っても憧れです。

今回の編成はとてもシンプル。

ピアノとパーカッションを軸に、空間アレンジと言葉との会話。
五人の詩人による歌詞、三者三様のボーカリスト。

曲が進むほどに深いポケットを味わえるアルバムです。
11.23リリース予定。お楽しみに。

『ミライのキオク』矢野誠

p.s.
このタイトルは色々な人にとっての道標な気はしますが
僕にとっては未来は常に記憶であり、記憶は常に未来です。

そんな記憶のふたつ。2007年の日記2004年の日記

moonlight

満月ですね

月見、というわけでもないですが
今宵はときどき、そらを見上げます。

最近は月をみないとか書いていたけど
曇りの夜が多かったからなのだろうなと
思って外に出たら

あれ、一体どこへいったのやら。

まぁいいや

Moonlight という昔の絵画のようなレコードと
Moonlight sonata のピアノを聴きながら
朝の音楽を思う

+1次元

九月ですね

三日月がすぎ今日は半月が訪れる

やがては満月 また半月 そして二十五日に新しくなる

アプリで J-Wave を聴く

ベルトリッチの映画、最後の老人の、腹話術のような台詞の話。

Paul Bowles の原作はこの秋に読みたいな。

この映画の7年前 Sting が書いた一節がずっと頭にひっかかっていて

… Tea in the Sahara という曲だけど

この曲は捉えどころのなさのおかげか、かれこれ40年近く頭のどこかで再生されている。

まあ、かの人はこのあたりの詩作の背景を、「言葉遊び」と片付けそうな気もするけれど
(そしてそれを否定もできないが)

意味がわからないながらも、それは形を変えて自らの近年の謎ボックスにもなっている。

謎ボックスとは…なんというか、巾着袋みたいなものだ。取り出したり、忘れたり。

残念ながら、僕の頭上には Sheltering Sky より、ずっと低い屋根が常にあって、

「そら」はその向こう側なのだ。遥かに。

だからこそ一昨年は、異様に月に執着していたのでもあるが

今年はどうやら、月を見ることすら難しい。

正直、時間が惜しいのだ。

いや、時間との付き合い方が、もうわからなくなってきているのかな。


昨日。駐車場に向かうとき。

青空の下を歩きながら、ここは4次元?と思う。

3D+時間が4Dなら、僕らの生活って常に四次元じゃん?

三次元なんて、ほんとにあるの?

たとえば奥行きがなくったって、時間は常に存在するのだから

2D+時間だって、

モノラルの音声だったら1D+時間だって、いつも存在してるやん?

とふと思ったのだ。

秋の虫が、また鳴いている。彼らはどうみているのだろう。この世界を。

I のつぎは II だろう

先人たちの鋭い弦、柔らかい声やシャウトにおののく。
フライパンがあと三度乾くころには秋。

嘘つきは政治家のはじまり、というぐらい。
うそも、取り繕いも、できない約束も、したくないものだ。

だが当人、八月中の配信は未遂におわる。無念…

布谷文夫さんや大瀧さんがどうして「悲しき夏バテ」なるレコードを作ったのか、そしてそれがどうして11月にリリースされたのか、今もって謎だが、制作中はやっぱ…夏だったわけですよね?

ということで、九月がきます。いい あきを。

ドレッシングとラビットホール

八月も後半に。

例年の如く、悲しき夏バテ(このアルバム知ってますか?)、だが3年目のコロナの中、頭は冴えている方である。

いや、たぶん気のせいだろう。

ドレッシングをじっと見つめても、これがドレッシングであり冷やす必要があると気づかない、

そんな、ラビットホールに落ちた箒星。


相変わらず古いレコードを聴いています。が、聴きたい音楽、好きな音楽(曲)に限って、配信されてないことが多いです。

いろいろな理由は考えられるけど

知られていない
配信するメリットがない
許可されない
なお知られない
興味持つ人も聴けない

そんなスパイラルで地に潜っていく音楽。

著作権などクリアするには結構な手続きが要るだろうし(例えば1970年代にレコードを作る時点で、それが50年後に「ネット配信」というわけのわからん形態で届けられると誰が思うだろう)
その手間をクリアするだけの見返りがあるかというと
おそらく、あまりないのだろうし

というより、ほとんどないだろうし

でも、こうして 知られていない音楽はますます知られなくなる。
そしてそういう中に、素晴らしい音楽がたくさんあるから(僕にとっては)
どうしたらよいのか、よくわからなくなる。

僕がたとえばレコード会社の人間だったら、結構毎日悩んでいるだろう。

舗装されない道

ネットに対してひねくれた使い方を続けている

こちらは普通のつもりなのだが

すっかり少数派になり、あるいは絶滅危惧種になってきたようだ。

そう思わされてるだけかな(?)

多様性なんて口先だけで、今日も画一化は進む。

均らされていく、たぶんどこかで、人をブルドーザーでならしても罪悪感を感じない人たちが

目に見えない乗り物に乗っている。たぶんいつの時代も。おそらく。

そんなので、ネットのアルゴリズムのリコメンは半信半疑で、そこから寄り道を繰り返してる。

便利は不便、だが実体はいつまでもここにいてはくれない。

いつか、返さなきゃいけない。せめてこの空間、数立方メートルをちゃんと残したいのだけど。


乾燥ミジンコ。種子。文字の羅列。音符と隙間。はだざわり。

Bob Dorough がどんな素敵な音楽やってたか、少なくとも僕はしってるし

これからもっと知ることになる。そんなふうになれたら、いいのにな。

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