カテゴリー: electro

降りる駅の数

シンプルなボタンって使いやすい

と思ったら大間違いなことが多い。

入力端子が沢山付いているディスプレイや

ヘッドフォンを沢山挿せるオーディオ機材で

切替ボタンが一つしかないとどうなるかというと

入力1 -> 2 -> 3 -> 4 -> 5 -> 1 -> 2…

HP1 -> 2 -> 3 -> 4 -> 5 -> 1 -> 2…

というリニアな現象が起こる。

実際に挿しているのはそのうち2つかせいぜい3つだ。

さて、こういうボタンはたいがいスタイリッシュなので

押しにくい。

どうなるかというと、入力3にしたいときに

入力1 -> 2 -> 3 -> 4 -> 5 -> 1 -> 2 -> 3 -> 4 -> 5 -> 1 -> 2 -> 3

(1から3にするぞーおー行きすぎたー何番まであるねんーおー手前やーまたかいなーえーおいーやっと3になった)

ヘッドフォンを4本挿せるうち2本しか使わなくてそれらを切り替えるとき

HP1 -> 2 -> 3 -> 4 -> 1 -> 2 -> 3 -> 4 -> 1 -> 2

(1から2にするぞーカチカチーおー行きすぎたー何番やねんーおっとまた1にもどったー次こそはーおーまたやんけーええかげんにーおーこれやこれ)

という現象が起こる。私はほぼ毎日こんな調子なのだ。

もしこの説明がわかりにくければ、山手線でいつも目的の駅を降り過ごしてしまう人を想像してください。

そんな人はなかなかいない、というかもしれない。単にものの例えであるから真に受けないで欲しい。

ともあれ私にとっては、ボタンが4つ付いて直接切り替える方が圧倒的に早いのである。

ところが僕は、切替えボタンが4つも付いているような機材は好きではない。
基本的にごちゃごちゃしたものが嫌いなのだ。だがある種の道具は、見かけのシンプルさを実現するために、内側をわざわざ複雑にする。

何がしたいかというと、ワンボタンで切り替える方法を受け入れる代わりに、ボタンが対象とする選択肢を減らしたいのだ。

入力1 -> 2 -> 1 -> 2 -> 1
HP1 -> 2 -> 1 -> 2 -> 1

実際に挿していない端子をスキップできるようにする。そしたらたとえ2回間違えて2周大回りしても大幅に操作速度が向上する。

今の技術ならこんなこと簡単だろう。家電でもプロ用機材でも、こういうカスタマイズは大切だと思うし、なんならこれがその人の毎日を大きく救うことになる。鈍臭い人対策であっても、シビアな達人用であっても。

何か僕は、間違ったことを書いているだろうか。
それともまた、本質にたどり着こうとして大きな間違いを冒しているのだろうか。

radio active

16分音符といえば

あるいはより細分化された音符といえば

Radiohead っていろいろなジャンルのミュージシャンに好かれてるんだなと

つくづく思う

ジャズピアノからフィドル、マンドリン、チェロ

曲がいいんだろな

アレンジか

想像への入口が広いというか

深いというか

1902 のロボットライオン

子供の頃の教則本を引っ張り出すと、真面目にやってなかった証か、シールが貼ってあって、
それはライオンの顔であって、周囲に字が書いてあって、それは「アフリカンサファリ」という。

昔訪れた、大分県の動物園だ。車窓からこちらを覗くライオン。あれは怖いものだった。

そして別府温泉。血の池地獄。忘れえぬ旅。

旅演奏家になって何度か九州に行くことができたが、
大分はまだ、そして宮崎、佐賀は知人に薦められつつも未踏である…

少し思い出す九州。

最近は福岡の楽器屋さんにお世話になったりしている。

そして、福岡の超人からふと連絡をもらう。

この人の真似はとうてい出来ない。

生き方、やり方、進め方。
真逆だけど、こういう人には励まされる。

flapping wings

Synchronicity ってなんだろう

思わぬところから、久しぶりにこの言葉。

僕もこれについてはライフワーク的に考えているのだけど

共鳴

意味ある偶然

虫のしらせ

同時多発

どれもいいけど、自分にとってはなんだろな。

誰かが羽をひろげる。こんな世も。

そして羽音を。聴けるかもしれない。

help-centre

あれから11年。
忘れてはいないよ、情報への接し方は変わったけれども。

情報は今でも、人を翻弄しっぱなしだけど。

worm drive II

昨夜のつづき

日本では「ウォームギア」というこの歯車、なぜ「ワームギア」と呼ばれないのか。
なんだか、ぬくといような、ほんわかしたような、そんな動きをイメージさせるじゃないか。

ワーム=芋虫やミミズ、でも、ほんわかと言えなくもないが
これは冷徹なぐらい力強く、正確ムヒな道具である。ベースのペグに使われるぐらいだから。

あの強靭な弦を恐ろしいテンションで張る。逆方向からは動きようがない。

ワームのように鈍く、確実で容赦ない。


そんなワームのような時間の流れを感じながらも

なかなか指も体も、筒帯としての胴も思うように操れぬ

不便なものである

風が体を通り抜ける ならば こちらは河畔で一日中水面を眺めていた気持ちに戻るか?

何も起こらず あるいはごく動かないほどに ゆっくりと 変化していった水草と水のせめぎ合い

ゆっくり ただし 休むことがない

ゆっくり ただし やすめない

それって楽なんだろうか 悲惨なのだろうか

『お助け』の超スローモーション・トラックに轢かれるやつ、じゃないんだろうか。

あかん、想像も現実も、ワームギアから逃れられん


キーボードの耳コピや練習をしてて、最近のコのように YouTube で鍵盤を上から撮ってる動画や、上から MIDI イベントが降ってくるガイドって便利だなって思ったりする。
DAW のピアノロールは鍵盤が上下に並んでて、時間が横移動に流れるのだけど、視覚的にわかりやすいとも、わかりにくいともいえる。

実際鍵盤は左右に並んでるんだから、横置きで時間軸が縦の方が、やっぱ音楽の流れとしては、自然じゃないのか???????
と、今朝は結構マジに考えた。

というか、「前後」だともっといいんだろう。

縦スクロールのアプリも実際あるみたいだけど(YouTube で使われてるように)、持ってないし、買う気にはならない。

うんうん唸った挙句、ピアノロールを表示したまま、ディスプレイを90°回転させることにした。

おお!

…おお!!

……おぉぉ…

すごい、と思ったのは束の間、根本的に間違っていることに気づいた。

確かに鍵盤が横に並び、MIDI イベントは上から降ってくるのだ。

だが。高低が左右、逆なのだ。

低音が右に、高音が左にあるのだ。

なんて素晴らしい。この世はとことん間違ってる。

あきらめてディスプレイを元に戻し、わかりにくい上下左右の脳内変換をし、五線譜にし、身体に覚え込ませようとして陽がくれた。

worm drive.

ウォームギア

さぁ今宵はなにを…

疲れた つかれはてている

こんなときはグリーンラインの無人駅で…ただのセメントの踏み台みたいな停留所で

友人の家を初めて訪れるときのことを思いだすとしよう

学生時代に一度だけ訪問した友人は日本では割と近くで

だがそれからも一度しか会っていない 今はどうしているのだか

その停留所で道を聞いた人は、それもその数十秒ぐらいしか人生であわなかったのだが

後から色々と話を聞くことになった、ちょっとした有名人だった

どういう形容詞がいいのだか


つかれはてている。ローギア、ウォームギア、空回り、

それでも自分はそろそろと先に動いている。

この先というもの、誰もが送られていく、およそどんな生命体も流れていく道。

あらがうのもいいだろさ、流れるのも、また。


耳はどこに澄ますべきなのだろう。


今日は身体の角度を少し意識して空気をつかまえた。少しだけ、この形、と思う瞬間。数分。

その数分でいい。


その数分をつかむために、何年も無駄にし続ける。ルーティーン。意識と無意識の交代で育てる、何かのかたち。

 

fushigi-ya

昨日のつづき

– 今日は常に昨日のつづきではある –

へメンウェイストリートというのは
ヘミングウェイストリートとはちがうのだが

実際そういう場所で過ごしたことがあるので
昨日はその題にしてみた

古い集合住宅の並ぶほぼ南北の筋だ

建物のひとつにはすごい旧式のエレベーターがあって

手でワシャワシャと扉を閉める

待ちきれずに階段を使うこともあったっけ

Boylston とのコーナーには楽器屋があって
ほぼ毎日ここでベースやギターを触ってたものだ

アメリカでは試奏はほぼ自由なので
日本の店のように店員がわざわざチューニングをしてくれることもないが
気軽に色々な楽器を試せる

とはいえこの店は新品より中古が主だったのでまた少し違うだろう
なかなか好きな店だった

今はもうない パッタイ屋になったようだ。

Factor も Rick 4008 もここで買った。たしか Ampeg B-15 もだ。

他に危うく買いそうになったのが

キャンディアップルレッドのストラト … Vネックがしっくりきた
白いピックアップカバーの ’76 StingRay … スティングレイは名に反してあまり興味ないが、この個体はマジですごかった
Hipshot D-tuner が付いた Taylor AB-1 … すぐディスコンで高騰したので後悔し、20年越しに他から入手した こちらは記憶よりネックが細い
’80s の黒いプレべ … 仕様は’50s メイプルで、ヴィンテージじゃないので気楽に使えそうだった

もうベースを買うことはないかもね、だが昔は沢山追ったし、たいがいのものを弾いたから良し悪しはすぐにわかる。
おかげで、帰国後しばらくは匿名で試奏の仕事もやらせてもらった。誰と知らずに僕の文で楽器を買った人も、どこかにいらっしゃるだろう。

やはり根は近江商人なのかもしれない。

今、コロナ禍で楽器屋って、どうしているのだろう。
アメリカでもどんな感じなのだろう。

Hemenway を Hemingway としたら、また昨日に戻って
あの番組のギターシーンはヘミングウェイが Key West の家で猫をたくさん飼ってたことと
R.N くんがギターをたくさん持ってることをかけてたのだろう。

で、C.P くんが最初やってたバンドも Hemenway だったと今頃知り、ふしぎなもんだと
ふしぎがってる

ふしぎ屋さんである。

キュルキュルとモグラ

さる聞き取り案件と採譜案件にかかる。

思ったよりスムーズにいきそうで安堵。

昔はずいぶん文字起こしをやったが、最強の道具は安価なテレコだった。

当時は MD 全盛期で、いくつか MD レコーダーを持っていたが
文字起こし用途に関してあれほど使いにくいものはなかった。

反応は遅いしボタンは小さすぎるし
おまけにエラーで録音が消え去ることも頻繁。

カセットがよかったな。キュルキュルが。


採譜ってそこで満足してしまうこともあるけど
そこから演奏できるようになる(すぐできる人に向けてやるという用途の他に、慣れない楽器や慣れてても難しいことを練習するために作る)ものなので

それだとまんまと罠に引っかかるモグラのようなものだ。

実際に見て練習して、要らないようになって本物。

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