カテゴリー: book

22.222.2222

大好きなゾロ目でしかも猫の目

この楽しさを噛み締め私は

これといって何もしない

だがひとつ、好きな話を紹介するよ

たぶん局ではいまごろお祭りさわぎだ

measuring worm

意識の高いスーパーを久しぶりに訪れる
そこだけで入手できるオートミールを買うという
目的を果たすべく
その棚の様子をしっかり想い描いていたのだが

はたして
ちょうどその棚だけが空だった。

Joni Mitchell の Blue を久しぶりに聴く
いまだにこのアルバムの良さがわかっていない。
Hejira に Hissing… に Court and Spark に Mingus に、Joni の他のアルバムは愛聴してるのだが。

カーディスプレイに映ったジャケットが見たこともないやつで
白黒(白青?)反転、若干怖めだった。あれはなんなのだろう?

Court… といえば最後の Twisted
Annie Ross のカバーだ

昔、米国の友人がこの曲をやるというので手伝ったことがあるが
今になっていかに彼女にぴったりだったかがわかる。
とてもぶっとんだ Annie に、通じるものがあった。そう、Joni じゃなく Annie に。

当時もっと英語が流暢だったら、たぶん数倍楽しめただろう、とふと思う。
どれだけおかしな人だったか。たぶん内面は違って、まっすぐだったのだろう。

まぁでも、今頃になって英語により親しめるようになってきたのだから、それもよい。

のり付けできなくても、人生は尺取虫。
後からわかることも、いっぱいある。

こちらが Annie がトランスクライブして歌詞をのっけた原曲 やっぱ源流はいいね

the pointer

おおかた予想していたことなのだけど、
書店のポイントカードが本日、見つかった。

有効期限の今日中に、1万円近くの買い物をすればポイントが埋まる、というものだ。
「ポイント二倍デー」の昨日ならば、5千円弱で埋まった。

ポイントが埋まって得られる割引はというと、500円だ。
答えは考えるまでもない。

スルー

寺山修司と原田マハと、あとなんだっけ
いっぱい読もうと思ったのに

なお、何度部屋を探しても見つからなかったカードがどこにあったかというと

Macbook と Mac mini を格納している斜めスタンドの
底板の下にスルーと
滑り込んでいた

今年に入って一度も電源を落としていない… Shut Down してくれない Mac mini を
強制終了させようとボタンを長押しついでに
もしやと底を浮かせると、ひょいと出てきた次第である。


相変わらずチャンスを失うことにかけては天下一品の私だ。
2022年もむしろ順調ということで、よしとする。

来月も楽しくいくべ。

紙は知っている

実に悔しいのだが、先日から行方不明の「書店のポイントカード」はまだ見つからない。

約半数を残したまま有効期限を迎えるにあたって、最後のチャンスである明日、ポイント二倍デーを逃せば、全ては灰塵に帰する。

それでもどうも見つかる気がしないし、また期限が過ぎてからすぐに見つかる気もする。

いつものことだ。

来世は技術者になって、ポイントカード探しに特化したドローンを開発しよう。

cosmos

私の街には

書店があって

まぁどこの街にもあるだろうけど

それはこの一帯ではほぼ唯一といっていい

いわば king といえる

あまり amazon を使わない私は

リモート時代にあっても割と実店舗を重視したりする

足を運べる場所であれば、である

その書店にはおそらく大概の書店と同じく

ポイントカードというのがあって

左から右端まで貯めるといくらか割引してくれる。


ただしここには条件があって

有効期限内に貯めないとリセットされてしまう

カードの有効期限がきて次のカードを作ってもポイントを一つも引き継いでくれない。


有効期限、は11日後に迫っていた。

現在私のカードは半分折り返したところ。ゴールへの道のりは遠く、先日などはレジで

「あぁ、貯まりそうもないですね、ちょっと早いですけど次のカードに切り替えましょうか」

と言われたぐらいだ。

「一旦白紙になって、今日の買い物は次のカードの最初のポイントになります」

私はそれをお断りした。丁重に。

現実性はともかくとして、そんな運命の閉じられ方はごめんだ。

と思ってしまったのだ。カードのハンコは右側に一つだけ増えた。

以来、カードを埋めるべきか、諦めるべきか、ずっと熟考している。


ミニカーだ。ときどき何故か本屋にあるモノ。プラモとか大人の科学とかの類。

マツダコスモのミニカー。これ欲しかったんだ。なんか凝ってて、作るのも面白そう。

昨日の日記と全く矛盾するが、意味のないフィギュアって、時にすごく意味がある。

どこかのベーグル屋さんでみつけた R360 クーペの写真がかわいくて飾っている。
その sibling、というか親戚のコスモ、部屋に置くのもいいか。

これを買えば、割とポイントが貯まる。1/20か1/30に買えば倍ポイントとやらで
ゴールに近づくではないか。


そんなことを考えて迎えた本日。1月20日はポイント二倍デー。
夕刻、書店はいつもより賑わっている(気がする)。

コスモが平積みされていた棚に急ぐ。

コスモ、ない。
ひとつもない。

こんな小さい街で、1週間足らずにコスモのミニカーがそんな沢山売れるか?

それは山積みのF2戦闘機に変わっていた。

あー。また戦闘機かよ。

そういう自分も、昔はミリタリーに詳しい、モデルガン好きだった。
でも今は好きじゃない。必要なのは、人殺しの道具じゃなくて、人を殺さずに戦争を止める方法。

殺しあわず、破壊せずに生き残る方法。それが SDGs だろ?

ぶちぶち思いながら、2000GT の箱を退けると、その下にコスモはあった。

完成されたミニカーだった。
てっきり組み立てキットだと思い込んでいたせいか、急速に興味が醒めた。


ある程度の値段のものを買わないと、ポイントが貯まらない。

高めの雑誌を買おうと思ったが、このところ雑誌の必要性はない。
雑誌というのは、散髪屋で読んでいる時が一番すてきな体験なのだ。
もう1年以上、セルフカットで済ませてる。

難し目の自然科学か哲学書をと思ったが、置いてない。

ふと記憶を辿って、20年前にある SSW が薦めていた本を買おうと思い立つ。
それらしい題名を検索して作者と出版社を知り、発見する。寺山修司。

この街の書店もなかなかやる、と満足したが、値段はポイント1個分にも満たなかった。
0は倍にしても0なのだ。

5年前にあるピアニストが薦めていた本を買おう。サンサル。
検索すると「品切れ、重版未定」とある。

仕方ないので、たぶん読むだろう文庫本を数冊選ぶ。読むかなぁ。

文房具も買えばいいのだが、今のところ間に合ってる。
コンパスもあるし、分度器も余ってる。オルファのカッターも何本も持ってる。

いい加減あきらめて、今日のところはとレジに並んだ。


そしてふと

カードを忘れたことに気づいた

ふっ

手に取った文庫本をすべて棚に戻し、あと10日後にまた会おうと嘯いて帰る

帰宅してもカードは見つからないでいる。

nika’s dream

「なぜ国家は衰亡するのか」
という本を昨日読んだ。

どこかで譲り受けたもので、タイトルが気になり、ずっと本棚にあったので。

国家は流動的なものであるから、過大に重視するべきではない、
…という内容かと勝手に思っていたら、全く反対だった。


貫かれている理念は大きくいって到底賛同しかねる。

が、頭の体操にはなるか。

書かれた頃はまだ9.11もなく、中国のここまでの巨大化もなかった。

文明は、あるいは「国」というものは、国民を犠牲にしてでも維持する価値がある、
その為には、少数の指導者とエリート、そして大多数の愚民が必要だ、
というのが、著者中西氏の、また引用されている歴史書や研究者を通じた基本的主張であるようだ。

途中、ローマのテルマエ(がローマを堕落させた)や伊勢への「お蔭参り」(がガス抜きと改革を受け入れるサインになった)など興味深い記載もある。
メレディスの引用、何かが壊れていく時は「内にある “虚ろなるもの” によって裏切られる」という部分、学びにもなる。

ともあれ、読了後の疲れと虚無感はなかなかのものだ。一日経っても。

東ローマ帝国が1000年以上続いた理由、その意義を評価するにあたって
皇帝ユスティニアヌスが、自らへの称賛と歓呼をやめた民衆を
将軍に殺させたという例を挙げている。

体制を維持する為に、3万人の自国民を惨殺する

「ニカの乱」は、称賛をやめたというよりも、戦争政策への反乱を起こした国民 vs 皇帝であり
そこにはパンとサーカスに溺れてしまった(溺れさせられた)民や、一度は民衆に折れようとした皇帝の葛藤も、あったのかもしれない。
だがあくまで皇帝の最終判断は、自国民の殺戮であった。
人類史上の汚点といえるこの事件を、筆者は評価している。

満洲引き上げや沖縄戦で民衆を見捨てた日本軍、
天安門事件や香港で中国体制が民衆に対してやったこと、

他にもこういう例はあるだろう。
これは筆者が力説する「正しいことなら、人に迷惑をかけてよい」ということなのだろうか?

書籍から20年以上が経過し、9.11や3.11を経過した後も、むしろその結果として
政権や関連団体、経済界、報道や広告にこういう考えの人が大勢(『少数のエリートとして』)定着しているのだろうな、と思わざるを得ない現在。

日本にも世界中にも。

体制の腐敗や軍部独走などが起こる前に改革を、というメッセージも、本文中に僅かに読み取れなくはない? が、
皇帝が軍に行わせた殺戮と、軍部の独走は、一体何が違うのだろうか?

そして現実を見れば、それらはバンドルセットになっている。むしろ、より強固に。


とても世界は悲しい。「正しいこと」とはなんだろう。

つながるかきるか

榎本幹朗さんの『音楽が未来を連れてくる』はとても内容が濃く、また示唆に満ちている本で
早く最終章までたどり着きたかったが故に約600ページを3日で読み、それによって頭に入りきらないところがあったり、また最終(現在と未来)についての感想がもやもやしているのではあるが。

Sony や Apple や Napstar や Spotify の神話はさておいて、
…ていうか、面白いし、極める者の生き方に触発はされるけど、僕は生粋のアンチソニー。

ピンと来た一つは、SNS やサブスクの「おすすめエンジン」のところだろうか。

僕にとって、SNS やサブスクのどこが胡散臭いかというと、勝手に誘導してくるところだ。
しかも、その誘導具合がことごとく、あまり気持ち良くない。

twitter 広告で鬱陶しくないと思ったものは一つもないし、Yahoo も Google も同じだ。
世の中の経済の大きな位置を占める「広告モデル」とやらが、僕はどうも合わないらしい。

人にやられても、アルゴリズムにやられても、同じことですわ。

…とまぁ、桑野信介並の厄介な性格を持った僕であるが、ともかくこのエンジン開発と音楽配信やサブスクは深い関係になるようだ。

Twitter のタイムラインを見ていると自分と同じ意見が集まって、それによって分断が進む、
311以降の日本や、トランプ以降のアメリカでも大きな問題になってますよね。

SNS 離れや浮き沈みの一因でもあり…

だから、音楽も同じことを孕んでる。

また、テキストや写真のように、自分の脳を働かせれば瞬時に判断できるものと違って、
音楽はある一定の時間を委ねないと、好きか嫌いかわからない。

まぁだからこそ、いくら時間があっても足りないので、自動化が進んでる。それもわかる。

で、一瞬で良さがわかる音楽、確かに(いっぱい)あるのだけど、
それを商売として求めた結果、どうなったのか。5秒でサビを始めなきゃいかんとか、違うでしょ。

だからじっくり判断したい。音楽ぐらい自分の気分で判断させて欲しい。
プッシュせず、放っといてほしい。もっとうまく、騙して欲しい。
それになんか、iTunes のシャッフル時代の感動が、AI リコメンにはまだないような気がする。

ミュージシャンによるキュレートや450次元の解析って言われると、すごいな、とも思うし、
これがたとえば本邦でいう、あの音楽番組だったりするのかな、とも思う。

でも、キュレートってきっかけだし、解析がすごいって、それだけで陶酔するわけにもいかんよね。

いずれにせよ、勉強になる。深いです。

深いよ。だからって、そこでほっといちゃいかんな。

記譜と記憶

楽譜って間違ってることが多い。

出回ってる、ミュージシャンが頼りにしてるやつ。
Realbook も、iReal Pro も。

最大公約数だから、採る側も細かいところに構ってられないから、
そもそも作り手や弾き手は、楽譜になることなど考えずに耳と感覚を頼りに音楽を作っているから。

いろいろな理由はあるが。

譜面を鵜呑みにせず、耳で採ると発見の連続だし、それが一番だったりする。

しかしそれだと忘れてしまう。自分用に改めて譜面にしたりする。
その作業で弾くことを忘れてしまったりする。

解決策としては、体と頭で理解し、積み上げていくしかない。
一番遠回りだが、一番近道。


そんなことが頭にひっかかりつつ、寝る前に時里二郎さんの『名井島』を読む。

とてもシュールで、もとより理解を超えているが、ふっと同期する。

「島のことば」のごとく、
ぼくらの記憶は、抹消しきれなかった、だれかの記憶の上に書かれているのだろうか。
消去ヘッドのいかれたカセットテープのように。

デジタルファイル転送できないもの、ブレインインターフェースの動作しないもの、
リアルタイムで交換するしかないもの。

音楽はそのひとつ。

今日耳日曜

日曜は貴重…

週末が主な仕事、というサイクルから外れると
逆に日曜が有難くなる。今のうちに頑張らないと。

結構話題(だと思う)の音楽本を一気に600pほど読み終え、
スケールのでかさに驚くと共に。共に、なんだろう。
シンプルであり、シンプルでない。

英雄やパイオニア、パイレーツの話は夢がある。
悪徳と、勝てばなんとやら。

妥協をしないという勇気をもらいつつ、答えはどこか、
膝下か、枠の外か、それとも。

久々に鍵盤楽器を触り、秋に練習していた曲を思い返す。

ドラムトラックを作る。今のテクノロなら音源やサンプラーで幾らでもリズムトラックは作れるが
僕はどうもそのやり方に惹かれない。
回り道をしても、キットで叩くか、パーツを1トラックずつマイクで録ってく方が好きだ。

気づけばちょいと膨らみ月が
浮かんでた。

トロールの誕生

最近の睡眠の友は

「トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界」(冨原眞弓)という本だ。

ムーミン作者、トーヴェの背景に関する著述で

ほんわかしてるのかと思いきやとんでもなく

彼女の父母の世代からの、フィンランドとスウェーデンやロシア、
ナチスドイツ、その他の内外情勢と
風刺雑誌「ガルム」の筆頭漫画家としての活動から、ムーミン誕生を探るという
めちゃくちゃ難解な記録&考察となっている。

お気づきかもしれないが、この場合の睡眠の友というのは

心地よく眠れる

のではなく

難しすぎて眠くなる

ということである。

割と速読の自分が、この本は難解すぎて全く読み進めない。
何しろ、北欧の人文地理にも疎いので、次から次へと出てくる人名や地理名を
頭のテーブルに載せるだけでも大変だ。
(テーブル、というのは、揮発性メモリ = RAM みたいなもので、咀嚼する間にあくまで一時的に並べるという意味だ。理解する、という事はそもそも放棄している)

しかし凄まじいのは、トーヴェの母、シグネ(彼女も「ガルム」の筆頭漫画家だった)の時代の、フィンランド国内のさまざまな政治信条、イデオロギーの軋轢のすさまじさだ。*

隣国スウェーデンとの近親憎悪(にみえる)、母国語や、自国のアイデンティティを形成する「物語」を巡っての学生や政治家の運動などを読んでいると、学ぶことがいっぱいありそうな気がする。

アジアでも、要するに日本でも同じなんだよな。
そして、現在進行形でも。
これをやってる(やってきた)人が、世界中にはびっくりするほど沢山、いるっていうことだ。

詩人や芸術家がある勢力に利用されたり、あるいは逆に擦り寄ったり、
人間のあり方がどれだけ危うく、またどれだけ歪んでいるかも見てしまう。

つまり、単に文が難解なだけではなく、そのことに気が遠くなって、
眠るしかなくなるのだ。

まだまだ本の7章途中で、全部で20章あるので、いつ読み終わるのか、
その時に何か学んでいるのか、わからないのだが。

* あまりのことに、「凄まじサンドイッチ」してしまいました。悪い文の見本です。

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