投稿者: ray

「なぜ少数派に政治が動かされるのか?」

著: 平智之

ようやく手に入れる。かなりガツンと来ている。

村上春樹は、バルセロナでのスピーチで、原発事故を引き起こした原因は「効率」を最上位にした社会だと言った。

原子炉は効率が良い発電システムである、と電力会社および政府が主張した(今も主張し続けている)こと、それを受け入れてしまったことがあのシステムクラッシュに繋がっており、
また産業全体や、我々一人一人のライフスタイルが効率、低価格(経費削減)至上主義であることがどれだけ危険か、気づかせてもくれている。

ところが。

理性で考えればはるかに「効率的」でもある、地産地消の小規模発電システムやスマートグリッド、市場競争を促す発送電分離が、これほどまでに妨害されるのは何故だろう。

平氏が、再びひっくり返してくれている。

実は彼らが本当に望んでいるのは、効率にみせかけた「非効率」だという。

利権というのは、限られた少数の者が富を分配する構図の上に成り立つ。その構図を守るためには彼らは全体最適など決して望まない。全国津々浦々の電力会社など好まない。自分の存在理由がなくなるからだ。だから彼らはいつまでも非効率なシステム、やり方が好きなのだ。(p.36)

戦前には、電力会社が全国で500もあったらしい(!)つまり、元々はそれで成り立っていた。

これを戦争直前の1941年、配電統制令で9つに統合している。

現在の電力会社体制は、戦時体制のままだったのだ。

なぜこんなものが残ったか。朝鮮戦争に備えてGHQが例外的に戦時インフラを維持させたものだろうという。

そりゃ…ほぼ軍部の考え方で構築された電力会社なら、一般人の意見なんて聞くわけがない。一般国民 = 徴兵制で集められる兵士、みたいなものだ。そう考えると総括原価方式も、合点が行く。

この第一章は衝撃の連続だが、続く章も凄い。

建築業界での「中抜き」や、年金制度を巡る対立の実態が、ラジオDJ、衆院議員、経済産業委員会理事でもあった経験を基に書かれている。
そしてものすごく建設的な意見が溢れている。

まだ途中だ。発見はさらに続く。

これ、あれだな、

いろんな業界がシステムと個人事業主を使い分けて行く中で歪みを大きくしているけれども、音楽業界もまじでこういう視点で色々考えた方がいいんじゃないかなぁ。

だって、音楽家って、ほとんど個人事業主だぞ。

(追記します。たぶん)

Um som azul(青色の音)

ず〜っと聴いてる。ほんとにいい。

このビデオがこれだけしか観られていないのは信じられない。

Alexandre の才能ももちろんだけど

メンバー全員の奏でる音楽、アレンジ、佇まい、素晴らしすぎて。

こんな風に手作りの音楽を芸術に育てられる国にしよ。ジャンルじゃなくてさ。

ンデーノス

監視社会に軽く吐き気と絶望を覚えながら
自分がそちら側にいることを空想する夕暮れ ビール買い出しどき

監視している人たちが
監視されている人たちの言葉や行いの美しさに
息をのんで
見とれてしまう

洗脳しようと思っているシステムが
洗脳されてしまう

そんな社会もありうるってことだ

よな ?!

背景は遠ざかりゆけど

眠れないので久しぶりに大好きなギタリストの日記を見ていたら、エネルギー。

今日は渋谷で3軒回っても「脱グローバル論」も
「なぜ少数派に政治が動かされるのか?」も見つからなかったけど

「チェロを弾く象」で、気持ちよく眠れそうだ。

こんなに若くして

命を張ってあの事故に立ち向かってくれた吉田所長が、亡くなってしまった。

もしかしたら吉田さんは、現場である福一の事故収束だけを見ていたのかもしれない。
でもそれはどう考えても、日本に住むすべての人を守る行為だった。あるいは、北半球を。

ぼくはこの国の本当に多くの人と同じく、この方の死を悼むし、
本当に心の底から、ありがとうございました、と言いたい。

そんな日に、病因と被爆の関係の無さを主張したり
津波対策の不備の責任の話を出す人々がいることに
心の底から、がっかりしてしまい、寝付けない。

それは、ニュートラルにバランスを取ることではなく、
利害を天秤にかけることだ。
とても恥ずかしいことだと、ぼくは思う。

津波対策を先送りしたのは誰か、ほかにもっと大きな人たちがいる。
それは、今の首相の第一次内閣だ。2006年12月13日。

質問*
答弁*

こんな夜に、そんな事を思い出させてくれるな。わざわざ。

どうか、ゆっくりとお眠りください。
吉田昌郎さん。

同じ58歳で旅立った清志郎さんがそちらにおられます。
わいわいやってください。

眠れぬ夜は、僕らが見張る番なのでしょう。たぶん。

* というか、議事録を消さないでくださいよ、国権の最高機関たる衆議院…

空色の列車は

ソヴィエトの映画「チェブラーシカ」(1969-1974) は何度観ても素晴らしいと思う。

「人形アニメ」という形態とその映像の質や、随所に込められた人間や体制へのトゲもいいし、
(冒頭いきなり、果物屋がイカサマをする!)
音楽の流れがとても必然的。

ところが…日本語吹き替え版とロシア語版を聴き比べてみると、気づいてしまった
…日本語版の挿入歌のオケって、原作を模した打ち込みやん…!

う”ー=〜ー=
そりゃないぜ

ニュースは「作られる」

ジャーナリスト、ソウルシンガー松本創さんによる、橋下徹をめぐる集中連載

ぼくはいつからか、「人前で注目を集めるヒトは、どこかおかしい」と思っている。

どこかおかしい > 手に負えない > みんなで担ぎ上げる

という流れが、何故か存在すると思っている。

そこから、さらに上げるのか、リニアモーターみたいに「非接触」で扱うのか、

ある時によいしょっと落とすのか。

Bob Dorough は語り続ける

初来日公演、最高だった。

リアルタイムでない僕は10年前に偶然 “Up Jumped A Bird” を知り、
そのすっとぼけた唄い方とおかしな変拍子と複雑な進行に
人生がひっくり返るような快感を覚えたのだ — 高校時代の不思議な世界史教師との出会い以来に。

今年で89歳とのこと、既に10年前で79歳(そのアルバムのリリース時は73歳か)。
その時点でもすごい年齢なのに、なんて若くて無邪気で大人なヒトなんだ。

残念ながら “Up Jumped…” はなかったが、
“But Not For Me” から大好きな “Better Than Anything” から
“Three Is A Magic Number” から、それから、”Zero” という曲までやってくれた。

真ん前で観てたぼくは、うれしくってさー

Blue Note でしっかとライヴを観るのは久しぶり。
昔観た Meshell (’02) も Zap Mama (’04) も素晴らしかったが
今回はちょっと、全く期待通りなんだけど、やられたなぁ。

ベーシスト Pat O’Leary もジェントルマンかつ、乗ってくるといい絡みをしてた。
マイク〜アンプのみってのもよかった。音量じゃない。音の震えだ。
久々に、Golden Spiral の1〜2弦に戻そうかと、思った。

それから、改めて思った事。

音楽の面白さは、縦軸を揃えることじゃない。
縦軸をどう揺らすかだ。

Patti

金沢の白鷺美術の二階、その日の控え室の一角にあったバスドラムのヘッド。

1月に来日したPatti Smithのコーナーでした。

左上のインタビュー記事を読んでいたのだけど、しびれた。

「絆」や「富士山」を言うにも、ほんとはこっちだろ。

日本ではこういう言葉が、人の目を逸らすために巧みに使われる。
いや、アメリカも大いにそうだろう。だから外からの鋭い目じゃないと本質が見えないことがある。

そうやって、人は助け合うのかな。

デンキの武者

久しく聴いた事がないぐらいの歪んだ音がどこかから聴こえた

ヘッドフォンだろう Macがクラッシュしたか

音はちがうところから湧き出ていた

何かのイントロのように聴こえるその音は

マークボランの顔をした90年代ロックだった

なんでいきなり鳴り出したんだろう、このおもちゃ

2時間ほどすると 得体の知れない地底の声が聴こえ出した

どこかのかばんから呻いている

それはペンギンの目覚まし時計だった

なんで今頃? 最後にくちばしを触ったのは3年前だ

最後に電池を入れたのは12年も前だと思う

連鎖は連鎖をよぶ

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