カテゴリー: record

はてしない

10.17 – new moon –
Ha Te Si Nai / Ray Kondo

iTunes / Apple Music

予告通り
bossa nova を起点に作りました

昨年9.17にメモした音・1年1ヶ月後の形

インストゥルメンタルにしようと思っていたのだが
昔書いた詩が

言葉の区切りを変え
ると違う意味を持つ
ということに勘付き
のせてみたのである

まる

ある人へのトリビュートにもなっています
わかるよね たぶん

未だにお会いできていない… お身体お大事に

詩集付属音源 “flat five tapes
の一つとして一昨年に限定公開した
“君がみたゆめは”
とは枝分かれ宇宙にある曲

とゆことで

サラヴァ!

Flower in Anger

10.7 リリース, sugar me 3rd album “Wild Flowers” より

とても気に入ってる曲、映像も意表をついてかっこいい

歩美さんのしなやかな強さが、出てますね

僕も自分印の rick bass play で参加できて、とても嬉しいです

Flower in Anger / sugar me
Director:Yuji Okuda
Assistant Director:Yuyon
Words & Music by sugar me
Drums by Jumpei Kamiya
Bass by Ray Kondo
Piano and Organs by Saori Kashiwa
Acoustic Guitar and Vocals by sugar me
Mixed by Yu Sasaki
Mastered by Hiroaki Sato (molmol) / Mastered at EELOW

当初、演奏メンバーとして MV 参加も打診してくださっていたのですが
コロナ禍において、色々制約や可能性、考えを率直にお伝えした上で
アーティストにとって一番よい判断をとお任せしました。

彼女や映像監督の判断が正しいのはこれを観れば明らか。
たとえばリモート参加でこれだけのクオリティと統一感は、
よっぽどじゃないとと思います。

演じる人、それを撮り作る人、凄いなといつも思うのです。

Quick & Slow

Quick & Slow / Ray Kondo
moon x moon series #19
2020.10.2 – Full Moon –

Apple Music
iTunes

はやいものってすごくゆっくり


このジャケの写真、ある山奥で納屋にあった農耕具です。

脱穀機ですね。

メカメカしさと素朴さに惹かれ。

満月その瞬間の写真を撮りたい、といつも思うのですが
それを撮ってると、満月のリリースに間に合わない。
間に合うわけがない。

満月少し前の月を撮ってみました。
雲の後ろにかくれてるんですが、雲自体が照らされて、有明月みたいになってた。

それを重ねてみました。
中央左上、しゅわしゅわっとしてるやつです。
蒸気機関車感が出てるかな…

たぶん、伝わってないですよね、ほとんどの人に。

いいんです。
売れすぎると、困るから。


moon x moon と銘打ちつつも
一度も Moon の楽器を使っていなかった。

Moon って知ってますか? プレーヤーには有名ですよね
Fender タイプの日本のコンポーネントブランドの草分けです。

ひとつ隠し持ってたんですよ。ベースではなくギターを。
なぜかヘッドに Technics と書いてあるストラトキャスター

Fender のプレべより、5弦ベースよりも重いアッシュのボディ
フレットほとんどないけどいい鳴りっぷり

昔、ブルースギタリストで楽器屋の兄ちゃんやってた H.O さんから
分割で売ってもらった唯一のエレキギター

最近はガットの他は Yamaha のサイレントギターが取り回しが楽なので
そればかり触ってプラグインでエレキの音にしてたけど

やっぱエレキはエレキ
ノイズが多いけど手に伝わる振動が違う

というわけで、この曲の途中から右に鳴ってるのは、この Moon …Technics… のストラトです。

水彩画あじさい

シンガーソングライター 弥花 さんの 1st にて、2曲お手伝いしました。

水彩画あじさい / yahana

flexlife 大倉健の編曲・演奏・録音
青木里枝による撮影というプロジェクト。

九州で海苔屋さんと歌い手さんをされている弥花さんのオリジナルソングス5曲。
湘南のご出身と知って「あ、わかる」という空気感と、自由な詩世界。
視点の豊かさ、みたいなものが随所に垣間見れるなー、と思いました。

配信はなく直売のみのようですが、ご興味あればぜひ こちら から。

僕は
1「小さな瞳」
5「水彩画あじさい」
にリモート録音で参加しました。

どちらも自然でいい曲、歌世界です。
録音は6.24、とある公共の音楽室にて。
水彩画あじさい は、Charlie Haden に僕を通過してもらったかな。

そして僕が参加していないのですが

2「わけありりんご」
これにはすっかりやられました。レトロモダン。
ぜひ CD で聴いてみて欲しいですね。

るいをよもう

るいをよもう / Ray Kondo
moon x moon series #18
2020.9.17

あかりの来ない夜は
何を読もう

新月、曇り空。月と太陽は共に昇り、雲の背中で過ごし、沈む。


これを書いたのは…歌詞ページに日付特定してありますが
ハンディレコーダーによると、その辺り。

その頃は一体何を考えていたんだか。
ベーシストとして、割と忙しくしていた頃、
この辺の写真 もヒントだろうか。

詩集 “flat five” を作る前には曲ができてたわけで
だから早い順番 – 三つ目 – に収めてました。
にも関わらず遅めのリリースです。

もっともこの詩の原型はさらに以前にあって、最初の一行しか残していないのですが。

So Green – R.I.P, Gary

Gary Peacock が亡くなった。

この気持ちはとても書き表すことができないので、
僕の人生を決定付けたアルバムを。

Gary Peacock, Art Lande & Eliot Zigmund / Shift In The Wind

最初に聴いたのは彼のペンによる Last First。
知人からのダビングカセットを聴いたとき、
時間が止まり永遠になった。

その後アルバムを手に入れ、ずっと聴き続けた。

冒頭の So Green は Art Lande の曲とされ、
コード進行などは Last First と類似形だ。
どちらがどちらに影響を与えたのかわからないが、
共に僕の中では、Gary の代名詞のような
何ものにも替えがたい、音楽。

まるいみらいと九月

まるいみらい / Ray Kondo
moon x moon series #17
2020.9.2

9月の満月は唐突に。
今年の中秋の名月は10月頭のようです。

この曲は2日前に思いついて一気に作りました。とてもシンプルなスローアコースティック。
弓弾きを重ね、編成は

vocal
gut guitar
double bass (piz / arco / body tap)

これだけです。


夏がセミのように短く鳴き、秋は確かにやってきた。


ジャケットについて

自分の姿は、昨年の11月4日、横浜若葉町 WHARF
あなんじゅぱす の幻灯演奏会「夜の江ノ電」での演奏風景です。
当日の幻灯投影の合間に撮ってくださった田中流さんの写真を、使わせていただきました。
たまたまなのですが、田村隆一さんの「満月」という詩を演奏しているところです。

右側の沢山ある丸い光は、路上で何かを撮ろうとしたとき、焦点合わずに写っていたもの。
場所は上海、大橋トリオのアジアツアーの打ち上げ後か。2017年、何故かこれも11月4日でした。

全体にかかっているのは、砂浜。これは昨年の8月21日で、なんで海に行ったんだろう
石ころや足跡が何か語っているようで、何かに使いたいと思っていました。

Wild Flowers / sugar me


10.7 release
sugar me / Wild Flowers

5曲参加しました。sugar me こと寺岡歩美さんには solo 1st から呼んでもらって、3作連続。
2013年11月、彼女の録音を手伝ったことが、後の神谷洵平くんとの出会い〜大橋トリオツアー参加(一度も合わせずに)につながるので、そういった意味でも感謝に堪えませんが、テリーさんは本当に多くの人を引っ張って仕事をし、プロダクションできるという、アーティストの鑑のようなところがあります。
ラリーレーベルから独立し、個人レーベルでこれだけのものを仕上げられるという。脱帽です。

北欧やフレンチ、アコポップ、的なところも彼女の持ち味なのでしょうが、音楽の振れ幅は本当に広く、前作のこれは Saravah が出しててもおかしくない位。このアレンジの babi さんも凄い。

今回も、これまでと全然違った姿を見せてくれます。

参加したのは5曲。すべて Rickenbacker 4001、ライン直で弾きました。
録音はプリプロも兼ねた神谷くんスタジオで1曲、その後コロナ禍に入ったので、僕の部屋で4曲
昔からよくやってた PU 全開セッティング、フロントだけ、オールドスタイル、ピックなど、アプローチは様々です。歪ませたりしないでもリッケンは表情が豊かなので、何年経っても一番のお気に入り。

アルバム終盤の Table For Two は、歌も、ドラムもピアノもエンドウシンゴさんアレンジのストリングスも感動的な曲で、ベースは、すごく素朴な音でカウンターラインを弾いてます。

Flower In Anger も超かっこいいよ。

リリース日をお楽しみに。

まぼろし

先日から読み直して(27年ぶりに)いる本 “Musicians in Tune” 「素顔のミュージシャン」であるが
大変なボリュームがあるので少しずつしか進めない。

とてもいいことが沢山記されている。ミュージシャンを志す人ばかりではなく
続けている人、途中でやめた人、リスナーとして楽しむ人、初心に帰りたい人
いろんな人に、それぞれの刺激があると思う。やはりお薦めです。

先日書いた Genesis の “Land of Confusion” についても、Mike Rutherford の作詞観がしっかりインタビューされてあった。
やはり、昔読んだときはいろいろ、理解を超えていた事が多い。当時は歌詞についても理解が浅はかだったが、無論人生としても経験が殆どなく、ただ「(音楽による)ピーク体験って、すげぇな、なんとなく、わかる気がする」みたいなところだった。

やはり Keith Richards の名セリフが随所に光っている。Anthony Kiedis もいい事いっぱい言ってるね。

実際に社会的、政治的影響力も持っていたロックスター達が、どう権力や社会的影響を捉えていたか。という参考にもなる。


僕自身の曲であるが、今朝起きたら曲が浮かんでいたので、しかと捉えることができた。
満月のうただ。九月の。

歌詞も一気に書き上げて、楽器と唄全部録音してしまった。人生最速。
ミックス、マスターがどこまでできるかわからないが、これを「るいをよもう」のかわりに9/2にリリースしたい、と思っている。

ジャケットをどうするかという問題はあるが。
まぁなんとかなるっしょ。

Mystery To Me

Fleetwood Mac 関係続き。

70年初頭の作品を聴いているが、これは中でもジャケットのセンスが聴く気を全くそそらない、73年作。

…Buckingham / Nicks が取ってかわった Bob Welch って、いったい何者だろう、と、3枚聴いていくと、ギターも歌唱も面白い。次にバンドを引っ張った Lindsey のギターは超絶に上手いけど整いすぎて何か軽くて、長い間好きになれなかった(今すごさがわかるが)。
Bob ともう一人の Bob Weston のギターはもっとわかりやすく、好きな音色とフィールだ。イギリス録音(共同生活していた郊外のマンション、でっかいんだろな)というのもあるのだろうか。

曲調や音質にあまり節操がないのもよくて、その辺は75年以降も同じかもしれない。ドラマーとベーシストのユニットなので。

Christine McVie の歌が生き生きしていて、Stevie が加入してからは意識的に抑えたのか? というぐらいシャープな気がする。ピアノも Rick Wakeman かってぐらい風格がある。英国の音楽一家からロックとアートに走った人だから、当然のことか。

テクニカルになりすぎない Mick Fleetwood のドラムは、この頃もいい音とビートをしてて、その後の売れたアルバムよりもいいプレイかもしれない。一曲、ドラムマシンなのがとんでもない違和感なのだが。次の曲が CHIC もどきみたいだったり(年代的には逆すね)、Somebody の最後の一発が、なんか井上堯之バンドを連想させたり。違うか。

John McVie のベースは、明らかにこっちの方が躍動感がある。

やっぱアレだろうか。長く続くバンド、ピークはいろいろなところにあるのだろうけど、バンドマンとしてやり切った後で別のところにプロダクションの意識が行って、そこから作品の完成度につながるのだろうか ? ?  ??  ???

どうなんだろう。一方で問題はそんなことじゃなくて、単純に「ジャケットの魅力」かもしれないが。

「噂」”Rumours” があれだけ爆発的に売れ、今も知られ続けるのは Stevie Nicks の歌や他のメンバーの円熟味ももちろんだが、彼女と Mick のジャケットでの佇まい、pose があまりにも、目を惹きつけるから、誰にも取ってかわれない、気品と下品が一体になった魅力を放つからだと思う。僕はアルバムとしての「噂」は Stevie がリードの曲しか気持ちよくなくて、通して聴いてグッと来たことは殆どない。

そんなんで、ジャケットに映れなかった Lindsey って、フロントマンでありながらサイド扱いされて、どれだけ鬱憤溜まったかな、とも容易に想像できるのだ。


レビューの仕事もインタビューの仕事も、されることもすることもないので、好きに書くのは楽しいし、備忘録にも、自分のためにもなる。日々、浅いことばかり綴って失礼。


上弦の月、沈んでしまった。

次回の moon x moon 満月の巻、まだ曲の見通しが立ちません。

が、2年前にだいたいのところまで作った「るいをよもう」を形にしようか、と思っています。前回書いた「並行して作っている3曲」の2つ、”F” と “R” はしばらくお預け。何かいいジャケットイメージが浮かぶことを願う。

ごきげんよう。

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