上海、台北

音楽は世界を超える

これは真実だと思った海外公演だった。
上海と台北。中華人民共和国と中華民国。
同じ中国なのに全く異なる中国。
だけど、大橋トリオファンの人たちの反応は
とても暖かく、ピュアで、大きかった。

上海では
にこやかに笑っている人、くすくす笑う人、感情をむき出しに歌う人、
少し斜に構えつつも一音も聴き逃さない表情で最前列に陣取る人。
日本語のMCも意外とわかるらしく、その代わりこちらの中国語の上手い下手には
あくまで正直に審判。
照明が割と明るかったので、視力の悪い僕にもよくわかった。
また、220Vの電圧のせいか、音がいい!

台北会場は
ほとんど歩けなかったものの、
京都のどこかの楽しい大学施設かと思うような素敵なところ。
日本から来た方も心強く、また台北の人たちとの反応の違いも新鮮。
その日は誕生日で、おとなしくしていようと思ったのだけど、
トリオどんが思いっきり紹介してくれるので…
台湾の言葉でHappy Birthdayを大合唱してもらえたのは、
身に余るなんとか…本当に有難うございました。

上海の街は文化衝撃。二度目でだいぶ印象が変わったものの
とてつもない摩天楼と、むき出しの路地が隣り合わせ。
ひっきりなしの建設工事、一年で街が大きく変わる。
その分、粉塵舞うから超高層ビルが昼間は夜景ほど見えない。
欧州高級車と錆びた三輪車、シェアリング自転車mobike、すーっと近づく電動スクーターが
交錯する大通りはとても静か。電化が進んでいる。
道路脇に無数に並ぶmobikeのロックを解除するハイテクな電子音。
黄色や黄緑ベタ塗りで、画一的な旧式ビークルなのに、皆スマホで予約し、決済している。
でかい公園の地下空間に突如現れるクラブとジャズバー。
その大音響に、なぜか至近距離まで全く気づかない不思議な設計。
未来都市ってここか?
例えが古いが999のメガロポリスに一番近いのは、もしかしてここじゃないのか?

日本の都市との力点の違い、また社会制度の違いがスピード感の違いにもつながっているのか。
さまざまなスローガンによる統制と、巨大な格差。その中で生き抜く人のパワー。
なかなか行く機会はないけれど、行かないとわからないことってあるな、と本当に思う。

台北の街は原付とイエローキャブの大群。温暖な気候のせいか、どこかのどか。
その他は西側諸国と、それほど遠くないアジアの街並み。
食べ物が甘く美味しい。
数え切れない、海と山の食材。

残り秒数を表す信号。下の走る人間アニメが、次第に慌てていくさまにウケる。
送迎してくれたミニバスの運転席には、今回も「車窗撃破装置」なるものがあった。
…これは、ガラスを割る「ハンマー」らしいが、にしても撃破装置って…

日本からも行きやすい台湾。
空港で指紋押すのに参るけど、気軽に何度も来たい、と思う。
高雄にも足を伸ばしたいな、いつか。

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