ふと読んだ鉄道ビジネス誌によると「かみ」の語源は朝鮮語の「こむ」であるらしい。
「もの」のそれは同じくそれもんの「まな」だそうだ。
僕は夜道に本を歩き読みする癖があるので
帰宅までに読み切れなかった記事は酒と共にぐーぐー寝てしまうのだが
なんだかぴんと、きたにはきた。
こむ、ってなんかいい響きだもんな 日本語以外で
com
come
comme a la radio
しかし、もうちょっとぴんと来るべきところは他にあった。
寝てる記事と自分の学習能力が起きたら、つづきにかかろう。
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先日読んだのは「 リズムはゆらぐ / 藤原 義章 」
という本だ。
つかみから文体に引きずり込まれたのだが、やがてこれでもかと数式が出てきて、
正直面食らった。
しかしその後、数式も一段落。誰もが喜ぶテーマを経て拍子の包括的な解説に進む。
特にぴんときたのは、アウフタクト – Pick Up の解説。
日本語の「弱起」という音楽用語はとんでもない誤訳だ、
それは本来、次の一拍目を最高点からスタートさせるための、
いわばジェットコースターでいう持ち上げの過程だ、という話。
確かに、指揮棒を見れば一目瞭然だ。
音楽は0拍、0小節から始まる、という
これも面白い。
アフリカのビートなどでは、モチーフの起点がそもそも裏のウラだったりする
おかげで、エピゾさんなんかが突然曲の説明を始めたとき
感覚的にはついていけても、一端頭で整理しようと思うと混乱する事もある。
僕がrtovで作った曲に “Will” というのがあって、これは3から生まれたようなフレーズからなっているが
セルビア人のラスコは、最初にこのフレーズを聴かせたとき、1拍違うカウントをしていた。
どちらにせよ、特に違和感はなかったのだけど、今にして思えばそれで呼吸が変わったかもしれない。
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先日は遠くまで、昔から大好きだったバンドを観に行って、不思議な感覚で帰ってきたのだけど
なんだか、それぞれが核を持って絡み合うって
それがエネルギーを放射するって
音楽としても一種の演劇としてもやっぱりすばらしいな、と思う
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リズムのゆらぎ方が数式で完全に表せるかは、いくらか疑問があるけど
本当の意味の物理学は「いきもの」すべてが感じてて、
それらは互いに重力や光によって影響し合って
時間を変えていくと思う。
考えることは、考えないことだ