カテゴリー: muse

山の入り口のクローバー

日曜。昨夜ふと思いついて少し長旅。

コロナで世界が閉じる直前、京都で会ったお二人に、会いにいく。

2020.2.16. 紫明会館で タイナカ彩智さんの live を手伝った日の夜。これ以来、僕は第三の故郷、京都に行けていない。

とはいえその二人は京都人ではない。イスラエル生まれで東京で活動するギタリスト、山口亮志さんと、浜松育ちで京都在住のアーティスト、内田涼子さんだ。

内田さん(うっちー)は、2000年前後からの知り合いで、ライヴやイベント、ジャケットアートワークなどで本当にお世話になった。再生できるかわからないが、このサイトにこっそり残しているこの作品も彼女と僕のコラボである。

いんちきピストル

山口さんと会うのはまだ2度目。とはいえこういうのはタイミング。
はちみつやさんで演奏をしているしベースもあるので、よかったら…との誘いに、ドライブで出掛けていった。


大きな橋を越えると別世界。

天竜二俣というところは初めてだが、不思議な活気のある界隈だ。デジャブ? どこと?

養蜂屋 というお店もとても開放的な空間で、お二人とのコラボによるミードも素敵だった。

向かいにある包商店というジェラート屋さんはなんだか Johnbull みたいな佇まいだ。

きころという、道の駅みたいな場所もある。和むし、訪問者には心強い。

ベースをお借りし、途中から二人でいくつか即興をする。

1月に、ちょうど2年ぶりに人前で演奏(ほぼ「流し」)をやったが、

それとは真逆だ。なんでもあり。間。軋みとひびき、箱と太鼓。

2005年ごろになるか、gt / a.sax / dr / e.bass の4人でフリーばかりをやっていたときがある。

形には残らなかったがバンド名すらあった。gt は京都で、sax は東京で大活躍のはず。dr は永遠の夏休み。

主に The Room 界隈。ピットインや O-East でもやったっけ。

その他にも、そもそも このアルバム も最小限のモチーフ、中身はほぼ即興だった。

「かずみとまや」を手伝ったツアーで、金沢のもっきりやでやった即興も、記憶に残ってる。

即興が記憶に残るべきなのかどうかは、あまりわからない。ともかくここ数年は、コロナ前でもあまりインプロをしなかったし、一連の DIY はソングフォーマットというお題でやっている。何か不思議だ。

扉はどこでも開くんだなぁ、捉え方次第かなと思いつつ、お二人や店長と色々、街の人々と少し話して帰路につく。
もっと話したかったのだけど。皆さんもてなしの達人で、こちらは言葉があまり出てこない。

いろんなことがある。教えてもらった道具や街の人の活動、森の入り口、森の奥にある養蜂場、歌舞伎、演劇、かつてコーヒーケトルを注文した場所(もうその店はなく、別の素敵な店になっている)。

何かできないかな、と思いつつ、筆記体的に遠回りをし、ぐる〜っと水辺を回って、夜の地球へ。

くびながりゅうとゆびさき

雪でも降るのかという夜の匂い

船乗りを思う

彼らが当たり前に感じていた凍つく風に

耐えられるだろうか

眠っても目覚めても続く風


首の長さ

こう書くとろくろ首か恐竜か…

って感じだが

弦楽器のことだ

ベースにはさまざまな長さのネックがあり

また横型の「ベース・ギター」タイプであれば
ブリッジの位置や仕込み角、重心でも体感上の長さは変わる

たとえば今年になってずっと触っているアコースティックベースギターは
(これはもうとっくに生産中止になり、世界でも入手が困難だ。メンテしてくれる人を探さねばならない)

ものすごく左手を伸ばさないとローポジションに届かない。
これはこれで慣れれば、身体を大きく開くことになるので、気持ちいい。

ところがその後で普通のエレキベースギターを弾くと、あまりの小ささに驚く。
ギターを触ろうものなら、小さすぎてたまげる。

同じことが縦型のベース(コントラバス、ダブルベース、ウッドベース、弦バス、アップライトベース、ベースフィドル – 呼び方がありすぎるが僕は英語の「ダブルベース」が好きだ)にもあり、あの指の間隔とヴァイオリン(フィドル)のそれではあまりに違って、互いに指がたまげてしまう。

一年ほど、これらに地道に向き合っているが、なかなか人間の身体の使いこなしは
難しいやら発見があるやら

指っていつまで、こうして酷使してられるのかな、
あたりまえみたいに10年近くタイプし続けてるこの薄型キーボードも、そろそろ
もう少し身体に合ったものにした方がいいのかもしれない。

you fly

2023.3.7 full moon
at bandcamp

弥生満月は
インストゥルメンタルをお届けします

fretless x acoustic bass guitar, djambe, etc.

まがったいとと

おいおいお、ちょっとどうにかして…

という「この頃」なのは前述の通り。

春は調子が出ない。調子がくるう。

これはたぶん、京都にいても東京にいても、ボストンにいても

岐阜や名古屋や鳥取や、熊本にいてもそうだろう。

ま、いいやと、肩を丸めて何かをやっている。

どうも羽を伸ばせない。でも、それにまつわるものを

とおくないうちに。

flick the finger

Chuck Rainey のインタビューやらを観て気分が上がる。

この人と B. Purdie は人類の宝だなぁ…

すごいな、と思う音楽家や演奏家はたくさんいるけど、

音楽って本当に楽しいなぁ、って思わせてくれる人は

特別ですね。

まぁこの人の場合、この新しいベースは新しい彼女だとか

そんなことも毎回言ってるのだけど


彼らを見てると、「スタンダード」みたいにされてることって、

結局何も残らないんじゃないか、っていう気になる。時々。

きっちり2フィンガーで弾いてる沢山のベーシストより、あのよくわからない1フィンガーで弾いてる彼の方が

よっぽどグルーヴしてるし、楽器の世界にはそんなこといっぱいあると思う。

かといって、フォームなんてどうでもいいんだ、とは思わない。

自分の身体と自分のフォームと、動きと弦と波動が、繋がってればいいんだと

最近はそう思う。トラップにハマるので説明はやめますが、

いろいろ試すべきことはある、ってことです。

棚渡り

しばらく録音から遠ざかっている。

悪い癖で、興味が他にポンと飛び移ると、戻るのが億劫になる。

途中のものが何曲もあるのだが。

だが、ポンと飛び移った先はとても直接的で、意味があって

これを踏まえてまた録音できれば、その方がいいだろう。


モノに執着があまりなくなり、断捨離しまくっているここ数年とはいえ

長年貯めた書籍やら書き取った譜面やら詞やら

もちろん作ったそれらやら

かなりの紙が本棚やら押し入れにあり

これらをどうすればいいんだと途方にくれる

記憶に入れてしまえばそれでいいんだと思う。

頭に入ってないから紙のままなのだ、とすれば、とにかく覚えて捨ててしまえばいいのかもしれない。

なぜなら、それらの大半は、ずっとやりたいことであり、

要するにずっと、自分は進んでいないのだから。

4.25 Makoto Yano

矢野誠「ミライノキオク」レコ発ライブ
4.25 南青山 MANDALA
矢野誠 (Pf)
関根真理 (Per) 大光ワタル (Drs) 近藤零 (B) ひらたよーこ (Vo) 狩野和世 (Vo) 白神直子 (Vo)
スペシャルゲスト: 小峰公子 (ZABADAK)


矢野誠さんのアルバム「ミライノキオク」リリースライヴを開催。
アルバムメンバー全員と、ZABADAK の小峰さんも加わるこの夜
僕ももちろん参加します。

アルバムのお話をいただいたのが昨年の5月末で、6月にかけてベースを録音したので
1年近く経って、どんなプレイ、そしてどんな音楽になるか
とても楽しみです。

アルバムで構築された音が、深まるかもしれないし、また変わるかもしれない。
たぶんその両方でしょう。

僕自身も(世の多くのミュージシャンの方々とは異なりますが)
久しぶりの MANDALA のステージ、久しぶりの東京です。

いい音をお聴かせできると思うので、ぜひ楽しんでください。

BANGA ふたたび

「ちゅう」さんという方のツイートで知ったのですが

Patti Smith の、2002 Fuji Rock Fes での MC より。

素晴らしいです。20年を経て…

なんだっていうぐらいひどすぎる現実に。改めて深く入ってきます。

思い返せば、10年前に自分も、金沢に旅したことから 彼女の凄さを知ったのでした。

そこで読んだ インタビュー。今でもこのページは消されずに残っているのですが

読み返すと、改めて、深く、大きく、力強い。

しかも彼女、最後の方でこんなことも言ってたんですね。

このままでは、常にマスクをしていないといけない時代が来ます。そんな生活、誰も望んではいません。きれいな空気を吸う生活を、誰もが望んでいるはずです。神様が私たちに与えてくれた恵みはパソコンではなく、新鮮な空気なのです。神様が私たちに与えてくれた恵みは車ではなく、きれいな水なのです。

Covid-19 はさすがに予言されておらず、ここでイメージされた「原因」は、大気汚染によるものだったのですが、コロナが先に来たとはいえ、並行して汚染も公害の隠蔽も続き、しかも戦争も起こっています。

清志郎さんといい、なんで一流のロッカーって、こういうことが見えるんだろう。

というか、彼ら彼女らは、普通の感覚を持っている、ということじゃないだろうか。

本当はみんな気づくのに、その後。

惑わされる。怖がらされる。流される。ノイズとして除去される。ガスを抜かれる。

そんなんばっかり。そんなことばっかり。嘘ばっかり。誤魔化しばっかり。

でも、改めて、思うね。やっぱり。

塗り潰した 明日に 君の夢 放り込めるかい

from Camera Obscura / stillbeat

だましあう指

今年の冬はいつもよりも指先が切れるので

指板を扱うのが辛かったりする。

絆創膏をするわけにはいかないし

ハチミツ油を塗ったり、微妙に押さえる場所を変えたりして

だましだまし

右指もそうなのだが今年は

大小のアルコと親指弾きに集中しているので

2フィンガーの辛さを体験せずに済んでいる…そんなわけがない

ピチカートに戻ると一気に指にくる。ましてエレキベースの2フィンガーならば。

4月までにはフレットレスを戻したい。その他にもいろいろミッションがある。

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