アーカイブ: 2022年10月

削りぶし

十月。

「かんなで削るような」月になると書いていましたが、

結局、録音や音いじりばかりをしていると、あっというまに月が終わり。

ようやく形が見えてきた、アルバムのリメイク作業も佳境で
…まだ終わってなかったのか…

たぶん、ごく数人にしかわからないであろう、その大きな違いを
早く聴いてほしい、という気分にもなってきました。

小さな違いと大きな違い。

アナログレコードの針が読み取る震えの違いは
溝に住む微生物が巨大な針の襲来に驚く声の重なりか。

無限に微分な0と1の違いか。

どちらでもいい。削られた片にも意味がある。

あるいは、削りぶしにこそ。

パーカータイマー

パーカータイマーが近づいている。

字面にするとなんとも間抜けなこの言葉、
もちろん認知されてはいないし、まして英語圏ではありえない。

‘08年の日記で「スターバックスタイマー」と記してあったので
その流れで思いついた。

共に、「ソニータイマー」のもじりだ。

さて

小生にもいくつか、お気に入りの服がある。
決してオシャレな方ではなく、むしろファッションには滅法弱い方だ。
近頃はコロナでその本性が露呈している。

そんな私でも、お気に入りのパーカーがいくつかある。

これらはいつのまにか姿を消していく。

たぶん、着れなくなって、だと思う。泣く泣く処分したような記憶が
うっすらある。
(私の記憶はとても曖昧で、そのうち閣僚になれるんじゃないか、と思うぐらいだ)

中目黒の高架下にあった Riding High の、後ろだけ黒セーターみたいなパーカー。
湾岸スタジオに行く途中にサブとして買った、なんでもないけど千鳥格子が使いやすかったユニクロパーカー。
なぜかどれもグレー。

今回犠牲になりつつあるのは、栄で買った Replay だ。
ミュージカルのサウンドチェック後にふらっと買いに行ったのだと思う。
黒とさんざん悩んで、これもグレーにした。

今年も出番か、と着出したら、どうも袖のあたりがおかしい。

穴が空いている。しかも日に日に穴が成長していて、切り取り線の予感すらある。

ある日、長めの袖がぽろっと取れる。

想像するだけでおそろしい。

またか。でも8年着たから、いいのか。
パーカータイマーってことか。

解せないな。しかし。

わすれがたみの11月

敬愛する詩人・ヴィジョンアーキテクト・音楽家の
音羽信さんからご連絡。

なんと、晴れ豆でライヴらしい!

確か前回は ’08年1月20日
横浜・日ノ出町のグッピーだったと思うので (こういうときにブログは役に立つ)
15年近くになりますか… *

「日本のアシッド・フォークの名盤」とされる『わすれがたみ』の再々発記念、ということらしい。

アシッド・フォークというのはマーケティング用語的なくくりでもあるけど、
僕も実際そういう音楽が好きだし、これは大好きなレコードだ。
前回ベースを弾き、今回はギター担当の西欧くんから教えてもらえたのがきっかけだった。

言葉、世界観、空間性、いきかた。

音羽信さんとしても、もうひとつの活動名義、谷口江里也さんとしても
僕はこの方に大きく影響を受けていて、折に触れてヒントをもらう。

当日、うかがえるかはまだわからないものの
関東にいる方は、ぜひ、ですよ。

11.15 晴れたら空に豆まいて

* その後に『OTOWA SHIN 2』リリースライヴもされているので、12年ぶりとのこと。その時は逃したんです… 伊藤大地くんとその話をしてみたかったな。

BOKUNO FUNE

矢野誠さん新作より

先行発売シングル

ぼくのふね

5弦フレットレスベースで参加してます。

すばらしい曲です。

takoyaki weekend

秋は、環境に一切心配しなくてもよくなるので

自分が唯一、正常でいられる時かもしれません。

で、正常だとどうなるかというと

ものごとにうちこむので、一層社交的でなくなる。

もし今が大昔の別の国だったら、「社交界」とやらに出てみたいものだ

と思うのだけど


週末は「たこやき」三昧。作ると楽しいものです。

食べるとさらに楽しい。

まるいものっていいですね。


私は同じ題材を何度もブログに取り上げる傾向があるが

たこやきもその一つである。

だが、こんな日記があった。

たこやきその後

なんのことだろう? 思い出せない。

知人のユニットが解散したのかな(再結成してるかもしれないし)。

矢野さん新作

ベースで参加した矢野誠さんのアルバム、改めてお知らせします。

– 公式情報より –



ミライのキオク/矢野誠

2022.11.23 disk union MYRD150

矢野誠、ボーカル入りポップス・アルバムとしては22年ぶりのソロ・アルバム。

詩人の谷川俊太郎、﨑南海子、岡部知子や、白神直子、さらにZABADAKの小峰公子の作詞陣に、演奏は、矢野誠のピアノとキーボードを中心に、ひらたよーこ、狩野和世、白神直子のボーカルと、パーカッション関根真理、ドラム大光亘、ベース近藤零によるギターレスのシンプルな編成で、似たものが何ひとつない、どこにもない音楽が出来ました。

[矢野誠]
作曲家、編曲家、プロデューサー、ピアニスト。70年代初めより、鈴木慶一、細野晴臣、松本隆、筒美京平らと活動。72年、いしだあゆみ、南沙織、ブレッド&バターなどの作・編曲者としてデビュー。以降、喜納昌吉、吉田美奈子、矢野顕子、南佳孝、石川セリ、あがた森魚らを手がけ、新たな音楽シーンを開拓。井上陽水、ムーンライダーズ、ユニコーン、サニーデイサービス等、多くのアーティストのアレンジ・プロデュースを手がける。90年よりソロ活動を開始。


矢野さんはプロフィールのように、とにかく関わられた人が多彩なのですが、
他にもまだまだ。小坂忠さん、生田敬太郎さん、布谷文夫さん、亀渕友香さん、岸田今日子さん、チャクラ…
なのに、ネットで紹介しようにも、配信されている名盤がまだまだ少ないのが残念です。

YouTube 色々探せば聴けますが…

そもそもの発端である日野原幼紀さんの「螺旋時間」
いしだあゆみさんの「ファンタジー」特に M2, M3
広田レオナさんの「LEONA」
今「みんなのうた」で再放映中の「ショボクジラ・チビコブラ」

この辺は聴くと世界変わります。

配信されているものでは鈴木茂さんや南佳孝さんはもちろん、ブレッド&バターのライヴ、
PANTA さんの「KISS」(ちなみにジャケは Punch Brothers の2015年作を思わせ、共にマグリッドがモチーフか…というか P. Brothers のは Magritte そのものですね)
それになんといっても矢野顕子さんの Japanese Girl の「へこりぷたぁ」の驚異的なアレンジでしょうか。

かっこいい音楽がいっぱい、不思議なのは、たぶん矢野さんのアレンジはその後に研究し尽くされているだろうに
そういうことではない、響きがあるんですよね。

もちろん、矢野さんのこれまでのソロも素晴らしく、味わいが滲み出ています。
中でも「あむ 〜 Chorusing」で受けた衝撃は忘れられません。

今作は公式にもあるように、とてもシンプルな編成。
僕のベース、特に5弦フレットレスでストーリーが豊かになっていれば、嬉しいです。

full moon on monday

いい満月でしたね
一秒が一週間単位で過ぎていく秋

電話線のない2022年の秋

さがすおとのかたちには
どうやらぼくだけがきづかない

きみはあらたなみをとったころでしょう

げんきで からだをたいせつに
夜は寝ましょうね

いかさまだん

今週はたくさん Apple Music を再生してもらったようで
ありがとうございます。

さて、昨日の夕方からは Bandcamp Friday
今日の16時まで開催されています。

アルバム Lapis Lazuli とその中の曲達
その他数々の DIY songs

無料で全曲試聴できます。
もし気に入ったら、お好きな値段でご購入ください。

bandcamp では全曲、ページから歌詞表示もできます。

ラピスラズリに収めた曲は、昨年の今頃に書いた
いかさま団ラピスラズリ
という三篇の詩を基にしています。

いろいろな捉え方ができると思いますが

今、タイムリーかもしれないのは

ラピスラズリ3 でしょうね。


* 追記
このアルバムは近日ストリーミングリリースを予定、それに伴ってバージョンアップします。
すでにご購入された方には、新旧版共に提供いたします。

コインランドリーの

トーキンブラザー feat. flexlife

何千回再生された、とお知らせが届く。

flexlife の二人が参加してくれていて
自分の中でも、すごくいい曲。

数字の多寡はさておいて
メディアでもSNSでも発信のない自分の音楽を
不特定の人に聴いてもらえるのは感謝の至りです。

そしてりえちゃん、けんさん
素晴らい歌とギターを、ありがとう。

ところが現実は水をさすもので
このアルバム、配信期限が近づいており
このペースだと一旦配信は終了し、
ディストリビューターや形態の変更など、仕切り直しが濃厚。

数千回では運命旋回せず。数万回が揃えば満開かもね。

CD盤の方はまだあるようなので、ぜひこちらからどうぞ。
枚方蔦谷書店

セカンド詩集 “flat five” 掲載詩五編に基づく音楽と
ファースト詩集 “river silver” 掲載の「トーキンブラザー」のコラボバージョンを収録した

FLAT FIVE & talkin’ brother

という、2019年のミニアルバムです。

Big Brother & The Holding Company にかけてるわけではないが
ちょっと斜めなお喋り兄弟、という感じ、かな。

カンナヅキ

かんなづき。

自分や作品に、かんなをかけていくかな。

削りすぎてなくなりそうな実体と

肥大化して収拾のつかない想像が

両方ありましてね。

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