クレーンの街

ジャンクションループに伴い、近郊は次々に破壊されている。
知ってた店もマンションも飲み屋も、残っている方が何か忘れてるんじゃないかと思うくらいに。

俺の住んでるとこは建っててよかったんか?

今日は曇。飾りのない空の下に、別のクレーンがある。
早起きの目には、活動してるかじっとしてるか、わからないんだ。

悲しかった筈の夜はいつのまにか、感じ取るだけの朝になる。
静かなビートと、ピアノの音が、やさしい。

〜Miles の Flamenco Sketches を聴きながら

かんちがう

古い楽器って、いいですね。
勘違いみたいなデザインが多くて。

おっと、かんちがいしないでくださいよ。
俺達はみんな、かんちがう。

のめり込んだら、かんちがう。
後から見れば、かんちがう。

悪いって言ってるんじゃ、ないんです。
おっと失礼って、
それだけ。

マエストロのフェイザーって、写真見たけどすごいデザインしてる。
存在自体が、ピエロみたい。
なんですか、ありゃ。

僕が昔気に入ってたのは、博物館で見た四角いヴァイオリン。
見てておもろいけど、持ったらアゴが痛そうだぜ。

oldsqviolin

ガゼルを読む

なんしてんの?
読書してんの?
いや、料理だよ。
豚肉を。
じゃ、豚肉を読書してんだね。

西アフリカにはやはり文字がないらしい。
ヤノマコトバンドで一緒になるジャンベの大久保さんがそう言ってた。
じゃあ、彼等は、自然を読書するね。
木とか、サバンナとか、ガゼルとか。そんなんいないのかな。

男しか叩けないジャンベ、それはやはり男性的なビートだ、と矢野さん。
でも、アフロダンスって、女の人が踊る姿が、凄く焼き付いてるんです。
Zap Mamaもそうだしね。強い女性の姿。

僕がとても好きな画家に、John Biggersという人がいます。
かつて、BostonのMuseum of Fine Artsで衝撃を受けた画の数々。
天空のどこかにある洞窟で歩き続ける女性達。降り注ぐ赤と青の光、乾いた黒い生命の力。
空も人もどこか規則正しい模様を描き、でもどこにも属さないんです。

Weather Reportだと、みんなはJacoとEarskinの頃が好きみたいだけど、
僕はその前のVitousや、Alfonsoの頃のムードが好きです。
Mysterious Travellerなんて、最高ですね。
得体がしれなくて、アフロで。
redにも書いた、Joniの”Jungle Line”とも通じます。

ああいうシンセサイザーも、触りたいですね。
ソフトシンセ全盛みたいだけど、僕はその辺りの機材を追っかけて無くて、
たまに本物で遊べればおもしろいな、と思ってます。

なんか、シンセサイザーって、歯医者さんと似てますね。
やばい。行かねば。1年前の治療の経過を、ほったらかしにしている。

交差点

夜空には星がある。

あれっ、曇ってた筈なのにひとつ、
と思ってみていると、
そこにはふたつあり、みっつあり、無数にある。

星の光に気付かないでいる事、簡単だ。
曇ってると思い続ければいい。

でも、目が醒めれば、わかる。

朝、そこには星は無い。
夜、そこには星がある。

輝くもの、輝き続けろ。

きっと。

今まで見た

単純に、焼き付いている。
大阪クワトロで見たJB’s。
京都磔磔で見たバディバーストオールディーズ。
D新館ホールで見たクローリーキングスネイク。
Lizard Loungeで見たRed Time。
Sculler’sで見たRichie Heavens、Ahmad Jamal。
Orpheum Theaterで見たSonic Youth。
Boston Harverで見たTori Amos。
Blue Noteで見たMeshell “b” Ndegeocello。
NYのどこか(Waters?)で見たMark Ribot。

世界的なアーティストも、一部の人間しか見れなかったバンドも、その衝撃を与えられれば
僕の中では同じだ。

時が、無限になる。

そんなliveが、したい。
単純にさ。

swordsmith

色々な所にアンテナを張る、それが大切、
と言えば聞こえはいいが、俺の場合は概ね興味が散漫なだけだ。
でもしょうがない。飛び込んで来るものは何か確かめたくなる。

日本刀。持っては居ない。だが、刀職人のあるインタヴューを読んで妙に感銘を受けた。
自分は刀を持つつもりは無いし持ったとしたら極めて危険な人物だし、
路上で誰かが持っていても酷い迷惑だと思うが、
対訳にあったswordsmith、という言葉に凄く惹かれた。

スミス?gunsmithというのを昔聞いたような…
そうか、smithとは「名人」の意味か!と思い、
ならばdrumsmithとかpianosmithとかいるのか、じゃあ**smithとかもありか、すっげえ、と人生の愉しみが増えた気分になっていたが、
どうやらsmithは「鍛冶」の意味らしい…

でもハンマーで叩くのが鍛冶なら、pianosmithはありだな。
Anoはガンガン叩いてる。
で、俺もベース叩いてるから、basssmithじゃないのか?
ここで、sが3つも並んだ字面を浮かべて気持ち悪くなり、俺の空想はめでたく終わった。

-ちなみに、Anoも時折世話になってる”pianosmith” [調律師] のO氏は達人中の達人で、
彼にかかると死んだピアノも生き返り、なんともいい深い音色になるのだ。-

ところで、bassには、それも職人中の職人、Ken Smithというブランドがある。
時々機会があって弾かせてもらうのだが、正に1日に「完璧や」と100回うなって
それを何百日繰り返してやっと世に出たかのような楽器だ。
まあピアノという楽器の造りの凄さを思えばエレキベースは単純なのかと思うが、
これはピアノに通じるものだ。
ただ、これを弾きこなすには、相当の試練が必要と思う。

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