逢魔時を超えて西に向かうと
いつになく大きな星が黄色く照っている。
こんなデカいのあったっけ、惑星の位置はいつまで経ってもわからないが
超新星か、超新星って赤い星だけじゃなかったか、
それとも大きく見えるのはメガネのせいか?
いろんなことを考えるが、その星(どうやら木星か金星)は全くもって
自信満々に空にいる。薄曇りの空、夕方は豪雨の兆しもあったのに。
星、一匹。天を我が物に。
ふと思う。あの星、お金にならないのかな。
何かが欲しい時、何かをしたいとき、「あの星で払います」と言ったら
相手も星を見て、「おっしゃ」と星を受け取る。
取引成立である。
あるいは、この靴の値はあのスピカな、この曲はアンドロメダな、と言い値をつける。
これなら紙幣も硬貨も、カードもポイントもアプリも要らない。
星は誰も所有できないし、だけど我が物にする気になれる。
経済なんてこれでいいんじゃないか。
貧富の差は心と視力でしかない。
そしてこの「新しい経済活動」とかのためには、何より空気が綺麗でなければならない。
すると、だ。
環境問題も経済も戦争も、これからの人類の健康も、すべて解決するだろう。
そんな出鱈目、ありえない。だが半分マジで、そんなことを思う。
色んなことはでたらめからだろ、違いはダンディかどうかだろ?