アーカイブ: 2022年8月

I のつぎは II だろう

先人たちの鋭い弦、柔らかい声やシャウトにおののく。
フライパンがあと三度乾くころには秋。

嘘つきは政治家のはじまり、というぐらい。
うそも、取り繕いも、できない約束も、したくないものだ。

だが当人、八月中の配信は未遂におわる。無念…

布谷文夫さんや大瀧さんがどうして「悲しき夏バテ」なるレコードを作ったのか、そしてそれがどうして11月にリリースされたのか、今もって謎だが、制作中はやっぱ…夏だったわけですよね?

ということで、九月がきます。いい あきを。

ドレッシングとラビットホール

八月も後半に。

例年の如く、悲しき夏バテ(このアルバム知ってますか?)、だが3年目のコロナの中、頭は冴えている方である。

いや、たぶん気のせいだろう。

ドレッシングをじっと見つめても、これがドレッシングであり冷やす必要があると気づかない、

そんな、ラビットホールに落ちた箒星。


相変わらず古いレコードを聴いています。が、聴きたい音楽、好きな音楽(曲)に限って、配信されてないことが多いです。

いろいろな理由は考えられるけど

知られていない
配信するメリットがない
許可されない
なお知られない
興味持つ人も聴けない

そんなスパイラルで地に潜っていく音楽。

著作権などクリアするには結構な手続きが要るだろうし(例えば1970年代にレコードを作る時点で、それが50年後に「ネット配信」というわけのわからん形態で届けられると誰が思うだろう)
その手間をクリアするだけの見返りがあるかというと
おそらく、あまりないのだろうし

というより、ほとんどないだろうし

でも、こうして 知られていない音楽はますます知られなくなる。
そしてそういう中に、素晴らしい音楽がたくさんあるから(僕にとっては)
どうしたらよいのか、よくわからなくなる。

僕がたとえばレコード会社の人間だったら、結構毎日悩んでいるだろう。

アンダー14のむずかしさ

90〜ゼロ年代ごろには世の中のどんな音楽もやたら元気があって
アコースティック系とかジャズ系とかいってもなんか元気にあふれてて
まぁ正直に言って僕にはうるさくて
このまんま音楽の音圧が上がり続けちゃたまんね〜と思ってましたが

今ではラウドネスメータリングの完全普及により、聴感上の音量に世界的な約束事が出来
音圧戦争終了、音楽の世界は平和になりました。

めでたしめでたし。

となっていればよいのだけど、さてそんな世界に自分も入っていこうとすると
結構、難しいんですね。

いっときみたいに波形真っ黒の音楽を作る必要がないから(自分で作った覚えないけど)、
自然にダイナミクスを維持すればいい、
というわけにはいかんのです。-14 LUFS とか -16 LUFS とか、フォーマットがあるんです。

で、自分は DIY で配信始めてからも、実はこのへんをスルーしていて、
そんな状態でも配信自体は問題なくできてしまったからでもあるんですが

1年以上ストリーミングをやっていなかったので、今回からなんとかしようと始めたら
結構、それ以上の数値で音を作ってしまってて、そこから下げるのって難しいんですね。

リミッターやコンプの具合で音質そのものが変わってしまって、
ミックスから、はてはトラッキングからやり直し。
ついでに楽器やアレンジも変えたりして。

完全にはまってる状態ですが、そうやってるうちにも一曲づつ、いい形が見えてきたり。

思いのほか時間がかかってますが、8月中目指して、日々作業しています。

興味ある方、しばらくお待ちくださいませ。


この日記は、書いたものの掲載するのも…とシアンしているうちに
月末近くになってしまいました。

未だに解決せずの状況ですが、変遷のひとつとして、公開します。

8.28夜半

くぐりぬけるうみのそこ

送り火、迎え火。

雨のせいか脂の質のせいか松に火が点かず、
いつになく苦労したが無事。


明日が送り火の京都には、いつ行くことができるだろう。
大文字をシャワーから毎日眺めていた頃はもう何十年も彼方。近いは遠い。

戦いの忍び寄る2022年。

もう一度書くが、武力では平和は来ない。
踏み外せば人間はいくらでも残酷になれる。

この世を終わりにしたくなければ戦いなど望まないことだ。


再びリンク、2年前と、そこから7年前の日記。


日記題は寺田柾さんからの借用です。

gengaku

台風迫る。どれだけの雨が降るのか。


先日出した曲 “Morning Dew” の音楽面について。

〜 壱・弦 〜

聴いてもらえればわかるのですが、この曲は弦楽器が沢山入っています。
いつものガットギターとリッケンベースに
ダブルベースの弓弾きとバイオリンを数本重ねて、DIY のストリングスセクションをやりました。

ビオラとチェロがないので「バイオリンベース」

ひびきは、ひろがったかな。

コントラバス奏法を習わなかった僕はアルコが不得手で、なのにベースを抱えてると
当然できるだろう、みたいに頼まれることもありました。
– なんでピチカートや、エレキベースで呼んでくれん? – という心の叫びはまず聞かれない。
適材適所は永遠の課題か。

だけどこういうのは、自分からやっていくのが一番なんですよね。
もともと僕は、弦楽器とフォークがとても好きだった。

チェロってすごい楽器だなといつも思うのだけど、ベースでもかなりの音域が出せる。
また、楽器を触っていれば、どのへんでどんな音色が出るかもわかる。

それで、一昨年の配信、moon x moon あたりから時折やっていて、
アルバムでも数曲アルコで弾いています。無調なものから、笛のような音域まで。

バイオリンは今年に入って、弾き始めました。
運指はベースの真逆、指の間隔は異常に狭い、音はびっくりするぐらい高い。これは相当…
レンタルして地道に格闘する日々です。

でも、頭のすぐ近くで鳴らすこの楽器は、何か特別な感覚があります。

曲の骨格やその他の楽器については、またの折に。

fakemoon

宵の口、湖畔まで散歩。
ワイヤードの air pod… 要は標準の iPhone イヤフォンで聴くベースがいい感じ。

頭上には今も数羽、燕がいる。あと、もっと小さい、少し頼りなげな鳥も。

帰り際、月に被さる月の雲をみる。

こんな感じか。右がほんもの、左がくも。

説明せずにわかった人はすごい。


帰宅しいつものヘッドフォンで聴くと、さっきの曲はベースがでかすぎて滅茶苦茶だった。

でたらめを びだんにしたてる つきのちから

ミックスし直すのも疲れたので、全部弾き直してから寝た。
久しぶりに弾く4001、やっぱこの時が一番楽しいや。

sunday morning dew

morning dew / ray kondo

bandcamp – August 2022

詞も掲載しているので、あわせてどうぞ。

ray: music & words, vocals, gut guitars, rick bass, violins, doublebass, glockenspiel, hi-hat & snare drum


morning dew によせて – 解説にならない解説文

あくびは

世界の向こう側とこちら側を
行き来する乗り物なのかもしれません。

涙と深い息をつれてくるポンプ
それで朝が流れ出すときも
一度じゃ扉があかないときもある。

ふるえることも
ふるえをとめることも
意識の結界にある

トランペットが朝の練習をして
雄鶏が早起きを誇示する
車の屋根がひととき濡れる

それぞれの欠伸。

前の夜に吐き出せなかったさけびが
やみとひかりをまぜる

この世をきっかり締めるシステムと
濡れては乾くデュードロップたち

ふるえることも
ふるえをとめることも
実は難しい

何かの順番待ちをしてるとき
人は欠伸できますか?
「深呼吸」の掛け声で深呼吸しますか?

飛行機は、待ちに待った旅か、
それとも。

人はそれが何の順番待ち、にかかわらず

目と、耳と、口を、ひらく。
ふりこがとまるまえに。

– 2022.8.7

大挙

8月6日。夕方になってしまったので、新しい曲についてはまた明日の朝にでも。

家に蟻が大挙するこの頃。何が目的だろう?

たいがいの虫は、蛾でも蜘蛛でも、芋虫でもカタツムリでも
捕まえては外へ逃すのだが、彼らを生かして捕まえることはできない…

 

或る前夜

Morning Dew

久しぶりの新曲を。まずは bandcamp でリリースしました。

年始から作っていて、雪解けぐらいのイメージだったのですが
すっかり真夏です。

もしかしたら、涼しさすら感じてもらえるかもしれません。

酷暑、豪雨、コロナ … なにかと大変なことが続きます。
みなさまご自愛ください、よい夏を。

葉月半月

* また詳しくは、どこかの朝に記しましょう。

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