Mystery To Me

Fleetwood Mac 関係続き。

70年初頭の作品を聴いているが、これは中でもジャケットのセンスが聴く気を全くそそらない、73年作。

…Buckingham / Nicks が取ってかわった Bob Welch って、いったい何者だろう、と、3枚聴いていくと、ギターも歌唱も面白い。次にバンドを引っ張った Lindsey のギターは超絶に上手いけど整いすぎて何か軽くて、長い間好きになれなかった(今すごさがわかるが)。
Bob ともう一人の Bob Weston のギターはもっとわかりやすく、好きな音色とフィールだ。イギリス録音(共同生活していた郊外のマンション、でっかいんだろな)というのもあるのだろうか。

曲調や音質にあまり節操がないのもよくて、その辺は75年以降も同じかもしれない。ドラマーとベーシストのユニットなので。

Christine McVie の歌が生き生きしていて、Stevie が加入してからは意識的に抑えたのか? というぐらいシャープな気がする。ピアノも Rick Wakeman かってぐらい風格がある。英国の音楽一家からロックとアートに走った人だから、当然のことか。

テクニカルになりすぎない Mick Fleetwood のドラムは、この頃もいい音とビートをしてて、その後の売れたアルバムよりもいいプレイかもしれない。一曲、ドラムマシンなのがとんでもない違和感なのだが。次の曲が CHIC もどきみたいだったり(年代的には逆すね)、Somebody の最後の一発が、なんか井上堯之バンドを連想させたり。違うか。

John McVie のベースは、明らかにこっちの方が躍動感がある。

やっぱアレだろうか。長く続くバンド、ピークはいろいろなところにあるのだろうけど、バンドマンとしてやり切った後で別のところにプロダクションの意識が行って、そこから作品の完成度につながるのだろうか ? ?  ??  ???

どうなんだろう。一方で問題はそんなことじゃなくて、単純に「ジャケットの魅力」かもしれないが。

「噂」”Rumours” があれだけ爆発的に売れ、今も知られ続けるのは Stevie Nicks の歌や他のメンバーの円熟味ももちろんだが、彼女と Mick のジャケットでの佇まい、pose があまりにも、目を惹きつけるから、誰にも取ってかわれない、気品と下品が一体になった魅力を放つからだと思う。僕はアルバムとしての「噂」は Stevie がリードの曲しか気持ちよくなくて、通して聴いてグッと来たことは殆どない。

そんなんで、ジャケットに映れなかった Lindsey って、フロントマンでありながらサイド扱いされて、どれだけ鬱憤溜まったかな、とも容易に想像できるのだ。


レビューの仕事もインタビューの仕事も、されることもすることもないので、好きに書くのは楽しいし、備忘録にも、自分のためにもなる。日々、浅いことばかり綴って失礼。


上弦の月、沈んでしまった。

次回の moon x moon 満月の巻、まだ曲の見通しが立ちません。

が、2年前にだいたいのところまで作った「るいをよもう」を形にしようか、と思っています。前回書いた「並行して作っている3曲」の2つ、”F” と “R” はしばらくお預け。何かいいジャケットイメージが浮かぶことを願う。

ごきげんよう。

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