アーカイブ: 2011年12月

ヤマトの諸君

スカパーで宇宙戦艦ヤマトをやっていて

あの時代のアニメといってもヤマトは演出が結構恥ずかしいのであまり期待してなかったんだけど
効果音のかっこよさに、不覚にも入って観てしまった。

じゃんじゃん人殺すし上も下も無い宇宙空間で急降下爆撃とかやってるし
まなざしは巨人の星(この言葉を書くのも嫌だ)並だし
どうしようもないのだけど
それでも沖田十三はいい声をしている。銭形と違う声色良く出せるもんだ。

すくなくとも当時は、「放射能除去装置」というのが認知されていたわけだし
「ガミラスの人には必要だが地球人類には猛毒」という事で、核や力の二面性をある意味ちゃんと描写していたわけで
なんであれから数十年で日本人はこんなに核に対して平和ボケしてしまったんだろうと思った

音楽も、オールタイムに聴けるものではないけれど
オケをちゃんと、意思を持って鳴らしてるっていうのが凄く伝わって
それは今のこぎれいな映像音楽の手触りとは全然違う
完成度っていうのがどんどん違う方向に来ちゃってるな
当時としては、あれは半端ない気合いのもと、みんなが音出したんだなと改めて感じる。

ヤマトや999や…あの辺の松本零士にはなんとも言えないものがある。
今の若い、フラットな思考を持った人々には、どう解釈できるのだろうか。

それからたとえば…他の国にもヤマトはあるんだろうか。
中国とか。

一国の旧戦艦が地球を救う為に宇宙へ、って
ある意味最高の現実逃避だ。
オレが外国人だとしたら、どうしよう、この人たちとつき合えるだろうかって思うけど

戦争で負けて科学技術力を頼りに、俺たちヤマト民族は人類を救うんだ、って
そうでもしなきゃ日本人やってられねー、って、それぐらい頼りにされてたんだろうな。ヤマトは。

今の日本はそんなもんすら通用しないくらい重傷で
でも日本スゴイみたいなのが出て来てしまう。いや、だから、出て来てしまうのかもしれない。

「科学の力を信じていたのに」と「メルトダウン」で言い放った清志郎さん
波動砲以上に強力に、日本神話を吹き飛ばしてくれたけれど

それでも実際にメルトダウンした日本のシステムの姿は
ヤマトの残骸も見つからないくらい、情けないんだよ

そう、確かに俺たちに必要なのは、ヤマトじゃない。何か別のものなんだ。
だけど、ヤマトの諸君、君たちは真実を近くで見ていたのかもしれない。

古代進、守、っていう名前は、キャラはともかく、凄く示唆に富んでいるわけなのだ。

again

here comes the night and
the night doesn’t have to be the noon

525

蒼い山で再び月と伴星を見る

久しぶりに、ブラウン管のテレビのある部屋へ

男の子と 技術者と思しき方

ふと つい先日違う場所で聞いた話が出てくる
どうやら「ブラウン管が発していたあの高い音」は、トランスによる水平同期音、らしい
音量を下げても気になっていた 遠く離れても気になっていた あの音だ。

子供は特に気になるはず だけど今の子供達はブラウン管自体に接する事が殆どないので
やがて誰も気にしなくなるのだろうか それとも余計に気になるだろうか

調べればこの音は、加線が15もあるBの音とほぼ同じ

このB9が年がら年中、どこでも鳴っていた日本、
年齢やテレビの性能により程度の差はあるだろうが、集団心理にも多少は関わってたんじゃないのだろうか?

近年、テレビの視聴率低下が著しいとか(視聴率測定、自体、根拠と精度のよくわからないものだけど)
言うけど、なんだかある程度はこのB9が影響していたんじゃないかな、なんて思ってしまう。

つまり、特に子供や若者において、「見ろ」「見続けろ」っていう無言のメッセージがあったんじゃないかな。
そこにサブリミナルな意図があったかはともかく、
見たいわけでもないのに、ブラウン管をぼーっと見つめてた人、多いしね。

今の液晶だとそんな音は出ない(はず)なので、いくら大画面化しても、
テレビ自体の存在感、って、薄くなってるんじゃないだろか。
見たい人は見る、見たくなきゃ見なくていい、みたいな。

いやはや、奥行きと存在感は、比例、なんて。

携帯電話やスマホ、これらにもぜったい、何かある。
電車の中でもあらゆる人を阿呆にしてしまう何かが。
(ところが当人達は、僕も含めて賢く「スマートに」なったと思っている)

スマートフォンって、多分、スマートに人間を操ってる道具なんだ。

それって、15.75kHzの根拠=水平解像度525本…からかなり進んだ筈のRetinaディスプレイなんだろか、
それともその裏にある、A4やA5プロセッサなんだろか

自然にかえりたいよと思うけど 自然は大きすぎて
かわりに電子と波動にとりつかれてしまってるよ

人間ってほんと 小さいね
(なにを偉そうに)

星の分度

綺麗な月を今夜も見上げてると 伴星

ぐるっと目線を回すと
星はぐるっぐるっと 月の周りをまわった

だけどなんだかその動きはおかしくて
まるでアメンボみたいに 時計なら三時間置きぐらいに
ネジをまいた

小さいころ バレリーナの目線は目が回らないように 飛び飛びなんだとか
聴いた事があるけど 自分の目はこんなにくたびれてる

これじゃ野球はもう出来ないし 流れ星も追えない

それでもと 月と伴星にもう一度 身体をつり上げてもらう
上から清めてもらう

もう一度見た時 月には蒼い素敵な霞がかかっていた。

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