冷たい雨と夏の陽射しが交互に。
満月まで来てしまった。空は賑やかだ。
静かなサイレン
遠いはずのFMチューナー
おそろしくポピュラーな選曲
吹き荒れるクリアーな笑い声
強くなったんだな、もとから強かったんだなと
余計な詮索。
通行止めで降ろされる高速、つながらない道からは迂回路が数珠繋ぎ。
数珠から漏れてパンを買う。店構えに惹かれたから。
簡単な切り返しをしそこねて、またタイヤとホイールを痛める。
それよかフロントの角、結構擦りまくってる。気にならなくなってる自分はアメリカ人並みか?
そこもかしこも宿場町、周りにいる人はみんな宿場町で活動してるんだな、と思うと
どうやらそれぐらい日本全国に「宿場町」がたくさんあったようだ。
というか、人が寝泊まりするとこ、すべて「宿場町」ちゃうん?
そんな風情がぜんぶアスファルトや同じ図面のSAで取って代わられるのは
やっぱおかしいなと思いつつ、それでもネズミ色の道を追う。何を追ってる?
山の上のSAでは束の間十四日月が見れる。背中だもんな。西行。
そう空はにぎやか。空想も賑やか。地面も…そうだねやっぱ。