樹木的時間

三月も 半ばを過ぎる

日々 忙しく 充実していないわけではないが

やるべきことの半分も できていない

壁に貼った 自転車に またがる自分の

空想に 託してみたいが


子供の頃 年上の人たちに

長いスパンで物事を考えろ 6年後 12年後 20年後を考えろと言われ

どうしてもそうなれなかったのを ふと思い出す

そんな先のことなどどうしてイメージできる 今以上に重要なことがあるか

など考えていたのだと思う

“Don’t trust over Thirty” や「人間五十年」を 半ばマジに信じていたこともある

その頃のことの良し悪しはともかく 今ようやくにして

図らずも 長いスパンでしか時を捉えられなくなってきたようである

つまり こちらが1ヶ月ぐらいに感じていることが実際は3ヶ月

1年が3年…

まぁ それもまた よしかもしれない


ページの非常に多い本を先日から読んでいる これまでなら放り出したぐらいの文量なのだが

これはと 時間をみつけては読み進む

漸く 残り50頁ほどになった

後半になるにつれて 実際に自分が歩いていた 湿地公園の景色が思い出され

中断しなくてよかったと思っているところである


先ほど書いた「敦盛」は

「人間五十年 化天の内をくらぶれば 夢幻のごとくなり」

ということで 昔思い込んでいたものとは 意味が違うようだ

さすれば

平敦盛や 織田信長 今川義元の時代の寿命を大きく超えた 現代では

いや この尺を引き延ばす というよりも

じんかん ごじゅうねん をこえれば

かてんに ちかづく のかもしれない

たとえば じゅもくのじかんが すこしは わかるのかも しれないな

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