よき船出を

小坂忠さんの HORO を聴く。

学生の頃に、後輩(変な言葉だ、たまたま次の年に入学しただけなのに)たちがカバーしてて
京都の拾得でやったりしていた。

ほうろう も ふうらい坊 も、そこで初めて耳にしたのだと思う。
そのバンドのシンガーで、レコードコレクターで、風来坊を絵に描いたような、
たぶん熊本あたりにいる S くんという人は、かなりいい声をしていて、
その彼の声の記憶と小坂さんの声で、二倍に楽しめるレコードでもある。
あくまで個人の感想である。

矢野さんアレンジの弦も、細野さんの空間ビート、
林さんのスネアにも改めて惚れ惚れする。

雲の上に到達してるのがわかる。
気持ちいい。視界無限。

小坂さんは確か2000年だったか、Groove Dynasty という国際フォーラムでのイベントで
Tin Pan のゲストで出演されてたのを観たのが初めてで、唯一だった。

音がゴワンゴワン回る…当時は…会場で、Tin Pan の隙間を生かした演奏は圧倒的にかっこよくて
小坂さんの歌も最高だった。

唯一、お会いできたのは新幹線の中だったか。金沢駅に到着する少し前、数年前。pf の小林さんの横で一言だけご挨拶できた。もう二ヶ月も前に出航されて、とうに外海でしょうか。

SNS をしなくなると本当に色々なことに疎くなる。

r.i.p. っていうのはこの人のためにある言葉ですね。日本では。
そして von voyage.

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