Sting at Budokan

すごかった。
Police 再結成含めて観るのは4回目。自分の感受性が大きくなったこともあるのだろうけど、
今回マジで感動した。6.6.

2階の北東スタンド、はるか上部からステージの左後ろを遠く見下ろす
どう考えてもいい席ではなかったのに、魅了されるって、どんなパワーやねん。

新作もロックだが、完全に開き直ってか、ポリスの曲もいっぱい。

本編トップが
Synchronicity II
この曲の一節
“Packed like lemmings into shiny metal boxes”
東京やロンドンの地下鉄に乗り込む人々を表してるようで、九段下の混雑合わせて感慨深い。
なんて考えて選曲したわけではないんだろうけどね。
(So Lonely のMVは、まさに東京の地下鉄での撮影だったのだが)
そして2曲目が
Spirits in the Material World
音楽に興味を持ったきっかけ、リズムから曲調から歌詞まで
ポリスで一番好きな曲なので嬉しくてしょうがない。
Englishman in New York
この曲の良さが、やっとわかった…というか素晴らしい曲だと実感。
イントロのベース、”Be yourself, no matter what they say” のリフレイン、
キタなぁ。
これ、紅茶好きの英国人だと言われても実感の持ちようもないけど
異邦人の歌、画一化に立ち向かう曲だった。そんな2017年。
同調圧力や隣組や「いいね!」の束縛にも。たぶん。

全部書いてるときりがない。

彼のメッセージって
“Sending out an S.O.S.” が40年近く後のネットと酷似してたり
時代を超越してるとは思うものの
聴き手への届け方が真面目だったりオシャレだったりロックだったり
曲やフェーズによって異なるので、長年聴いてたぼくもある時は好きになれなかった。
まっすぐすぎる穏やかなスティングは面白くないな、とか…

でも今回は、そんなのもひっくるめて、こういうことだったのか!?
のような、わかった(ような)気持ちにさせてもらえた瞬間が多々。
これって、もしかして、ステージ左後ろ上方から観てたせい、かもしれない。

声や音や「気」が彼の場所からどうホールに届いて渦巻いていくか、
照明がどう客席に向かっていくか、
そんなのが、見えた(ような)気がする。
自分も不肖、ステージミュージシャンやっているおかげでもあるのか。

全く気負った感じはしないのに
ハイトーンから低い渋い声まで余裕だし。
前回キー下げてた Roxanne や Magic も、原曲のキーだし。

それに、わかっちゃぁいるものの
次から次へと、名曲ぞろい。
あれだけやったのに、まだこの曲があったか…と驚き続ける自分。

これでも、
Fortress Around Your Heart も、
King of Pain も、
Seven Days も、
Straight to My Heart も、
The Lazarus Heart も、
De Do Do Do, De Da Da Da も、
Set Them Free も
Don’t Stand So Close to Me も
やらなかったのだ。

個人的に聴きたい
Synchronicity I も、
When the World’s Running Down… も
やらなかった。

でも、そんでもこれだけ聴かせてくれた。

どんなんや。この人。

彼の視点は才能も運も努力も備えた、白人の天才の一つの見方、だとは思う。

それでも、世界にとってかけがえのない人だと、思う。

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