アーカイブ: 2020年9月

相互監視と台本 – 壱

ひどい、日本の報道。

ますますひどくなっている。

国政選挙、都知事選挙などの期間中報道は「公平性」の名の下に激減しているにも関わらず、国民に投票権のない自民党総裁選については連日連夜報道する。しかも勝者は最初から確実視されている。

国民に「ご理解いただく」= 現状を変えることはできないと無力感を与えるには、最高の方法かもしれない。

この方法はこれまでも、日本社会のいろいろな局面で行われてきた。戦前はもとより、戦後もずっとそうだったと実感している。

繰り返し、同じ話題を流すことで、おかしな事も既定事実、真実のようになる。内容よりも、映るものが有利になる。

今年の長崎原爆の日で、首相記者会見での質疑応答が台本通りだったことがカメラに晒され、「問」「答」の映像やスチルが出回ったのはつい一月前のことだ。
呆れ果てた話だが、これはこの日だけの事ではなく、また国政に限ったことでもないだろう。でなければ、もっと大きな問題になっていた筈なのに、偉い大人はみんな身に覚えがあるのか、平然としている。
尤も、カンペだった衝撃以上に、その答弁内容にツッコミが入るべきなのだが。

報道は権力監視が目的、と言われているが、歴史を少し見ればわかるように、もともとは民衆を統制する目的で整備されたものだ。TVには貴重な電波を使っているわけだから、当然ここにもシナリオは存在する。

各社各チーム、現場の判断や、より大きな倫理なども存在するだろうが、戦後75年を経て、報道の恣意性は異常だ。もっとも反対の視点では、5〜6年前から「報道の自由」は「制約」である、とされ、公平は偏向であるとしてコントロールしてきた成果がこれなのだから、全く噛み合わないどころか、治りそうもない。

となると民衆は、報道が何を監視しているのか、何を統制しようとしているのか、報道や公的なものを監視し、疑わねばならなくなる。これも相互監視社会…

ずっと異常だったものが、コロナ禍によってやっとまともになった面もあるのに、一気にアクセルを踏んできた感。

自助や共助とは、国から自らや地域を守る、という意味で解釈せねばならぬのか。

こちらはこんな事を感じ取ると、何度もお腹が痛くなる。毎日過ごすだけで健康不安になる説。
何も考えずに済むなら、楽だろうな。
きっと、誰も同情なんてしない。みんなそうだもんな、恐らく。

同情いらないから、ちゃんとしましょうよ。

こんな報道で育つ次世代が、可哀想だよ。

So Green – R.I.P, Gary

Gary Peacock が亡くなった。

この気持ちはとても書き表すことができないので、
僕の人生を決定付けたアルバムを。

Gary Peacock, Art Lande & Eliot Zigmund / Shift In The Wind

最初に聴いたのは彼のペンによる Last First。
知人からのダビングカセットを聴いたとき、
時間が止まり永遠になった。

その後アルバムを手に入れ、ずっと聴き続けた。

冒頭の So Green は Art Lande の曲とされ、
コード進行などは Last First と類似形だ。
どちらがどちらに影響を与えたのかわからないが、
共に僕の中では、Gary の代名詞のような
何ものにも替えがたい、音楽。

まるいみらいと九月

まるいみらい / Ray Kondo
moon x moon series #17
2020.9.2

9月の満月は唐突に。
今年の中秋の名月は10月頭のようです。

この曲は2日前に思いついて一気に作りました。とてもシンプルなスローアコースティック。
弓弾きを重ね、編成は

vocal
gut guitar
double bass (piz / arco / body tap)

これだけです。


夏がセミのように短く鳴き、秋は確かにやってきた。


ジャケットについて

自分の姿は、昨年の11月4日、横浜若葉町 WHARF
あなんじゅぱす の幻灯演奏会「夜の江ノ電」での演奏風景です。
当日の幻灯投影の合間に撮ってくださった田中流さんの写真を、使わせていただきました。
たまたまなのですが、田村隆一さんの「満月」という詩を演奏しているところです。

右側の沢山ある丸い光は、路上で何かを撮ろうとしたとき、焦点合わずに写っていたもの。
場所は上海、大橋トリオのアジアツアーの打ち上げ後か。2017年、何故かこれも11月4日でした。

全体にかかっているのは、砂浜。これは昨年の8月21日で、なんで海に行ったんだろう
石ころや足跡が何か語っているようで、何かに使いたいと思っていました。

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