ある水際作戦

ハンバーガーを食べようと

思い立ち北上

水面を右に

サイを眼前に

瓢虫のような

農耕車かオブジェか

わからない真っ赤な何某と

すれ違いて 駅へ

雲球儀のような

ランプシェードがいかしてる

テイクアウトからさらに

北上し 行きすぎ Uターン

そらとうみとのごはんはいいね

seat for you

寝る前にハニーを飲めば

歯軋りしないし

歯も磨かなくてもいいってきいたけど

歯がハニカムになったり

しないのかい

呆れられたら

はにかむばかり

カルディのグラス

おきあがりこぼし

いくらゆれても

零さぬ小法師

あまりに軽く

座席もない

こちらは敢えて

目指さなかった

バカルディ

活性化

活性という言葉を聴くと

ホワイトコリドラスを思い出す。

熱帯魚を飼育していた ~ 水の掃除が要る ~ 青い循環フィルターをセットする ~ 加える謎の「活性炭」~ 掃除をしてくれる謎の魚がいる

という流れだ。

「掃除屋さん」とポップに書かれていたその白い髭の魚は、なかなかにして屈強で

いつだって水槽の底でめしめしと動き回っていた。

本当に掃除をしているのかわからないが、今で言えばさしずめルンバがいつも動くオフィスみたいな感じだろうか?

いや、ホワイトコリドラスは今だってたくさん、活動しているのだが…

ネオンテトラやエンゼルフィッシュ、グラスキャット、

長生きさせようと頑張って世話していたのが懐かしい

結局うまく育てられたのはグッピーだけで、放っといてもいくらでも繁殖するので

玄関を彼らに安心して任せ、その水底を、やや不安ながらホワイトコリドラスに任せていた。

小さな白ナマズの赤ちゃんを見ることはなく、彼らもやがて死に絶えてしまって

それからもグッピーだけが玄関を守っていたが、やがて自分が世話できなくなってしまった。

「活性」と聴くと今では疲れた脳みそや滞った計画や

常に痛い首筋をなんとかせねば、という強迫観念みたいなものばかり浮かぶのだが

その底では今も白ナマズがめしめしと動いている。

伝説の食事

これまでの人生で

もっとも謎めいていた食事は何か

そんな質問を受けた

うーむ

僕はあまり食事に冒険はしない

ダメだろうなと思うものは食べないので

美食もゲテモノもキャパが狭いのだ

だがこれなら思い出せる

小学生のころ

学校を休んだか早退した翌日

クラス中がある話題で持ちきりだった

それは昨日の給食がどれだけ

△▲だったか

あんなものは後にも先にも食べたことがない

10年そこらの人生経験をもとに

彼らは語っていた

そしてその食事には二度と出逢わなかった

給食はもとより外食でも海外でも

なんなら検索でも

見たことはない

ただメニューを友人に尋ねた僕は

その時初めてじゃがいもの別名を知ったのだ


人生で最も謎めいていた食事

僕がそれを特定できるとすれば

食べることのなかった食事だけだ

すれ違ったおかげで

いつまで経っても

実感が湧かないできごとと同じ


その名は

『チキン男爵』

焼き鳥ではない

温いパイナップルのようなものが入っており

なんともありえない組み合わせだった

と10年そこらの

人生経験者達は評したが

何やら南国調でもある

今食べれば

あるいは


情報求

若干

歯ブラシとの交渉結果

これ以上は歯を磨けないと

部署から通達があったので

ごはんの残りを
噛まずに
食べた

とても

歯に物が挟まらないかわりに

とても

歯に物が足りない気分

uka

人間にとって

翼とはとてもおおきいもののようだ

とてもちいさな鳥やこうもり

あるいは虫も翅を持っているというのに

人間にはとおくおおきい

実際 人が飛ぶための翼はどんな楽器より大きく

軽いとはとてもいえない

羽根のように軽い

それは人間であることを忘れた比喩だ


ある種の人間は翼をもっている

そう言う人がいる

自分が飛ぶためではなく

何かを飛ばすためだ

楽器奏者にとって 手は翼だ

そう言う人もいた

人は自らの背に翼があるかどうかなど知らない

わかるのは腕だけだ

こいし

礫というのだろうか

人間の作った道路と側溝に
挟まっている

このおかげで側溝の蓋は
なんぼ力入れても開かへん

礫を取り出すにも道具が要るが
取れば嘘のように蓋は開く

中にはどっさり泥が埋まっている
背後では日曜の車がいくつも通過する

轢かれるかどうかということを
側溝清掃の日に大人はあまり気にしない

そんな筈はないと思っている

手で掬った泥はヘドロとも言う
おかげで今日は一日
食器を触るにも手袋となる

宝石は加熱すると色が鮮やかになり
熱しすぎると傷がつくという

礫はどうなんだろうか

山の背

ブルーグラスに聴き惚れ
想像のアパラチア山脈を辿っていると
何故か核施設に道を見つけた音楽家を知る

とても素敵な活動をしてきたその人は
ルーツと煌めきを体現していたかのようだった
あくまで自然に

アパラチアの西部では炭鉱や油田が広がり
カントリーミュージックのリリックテーマとしても
よく挙げられていたという

オークリッジというその街は
テネシー州の東部にあり

のどかな街の名前は
カモフラージュのために選ばれたらしい

核兵器のために作られた街
今も廣島は彼らのマイルストーンとして記されている

どうしてその人がその道を選んだか
知る由もない
何重もの防護が必要なものがどうしてクリーンで安全なのか
そしてその防護は何万年どころか
10年前後の頻度で破られてきていることはポイントにならないようだ

ルーツミュージックがいくら素晴らしくても
超え難き壁はある

幾重もの壁 を 作る人 は よかれと思い

壁を 破ろうとするもの は 我が正しいと

点と線

ライスとパンチ

山と島々

むすびつき

弁当抜きでも

行ってみたいけど

まずは眠気の

世話をするかな

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